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市街化調整区域で運送業申請物語 

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市街化調整区域で運送業許可申請のご依頼を受ける

気温が30度を超え真夏に差し掛かろうとしている7月初め、弊所のホームページをご覧頂いた方から運送業許可取得のお問い合わせがあり、早速お客様とお会いすることになりました。

 

お聴きしたお話の要点をまとめると以下の通りです。

  • 別事業を営んで配送業務もしているが、得意先から運送業許可を取得して欲しいと言われたので、早急に対応して欲しい。
  • トラックは既に自社所有の白ナンバー車が4台ある。
  • 運行管理者の資格試験はこれから受験する。
  • 整備管理者は実務経験を2年以上積んだ者が社内にいる。
  • 事業が順調なため、お金には余裕がある。
  • 利用運送業許可は2年前に取得している(実際には利用運送業登録ですが、許可が一般的に浸透しているので利用運送行許可と表記します)。
  • 事務所と車庫は、現在の事業で使用している倉庫を使用したい。
  • 倉庫は市街化調整区域に建っている

問題は、最後の「倉庫は市街化調整区域に建っている」です。

 

このようなケースは、建物に関する法律が現在のものに改正される前に建てられたことが多く、別の場所を探すことになるのがよくあるパターンです。

しかし、お客様は既に利用運送業許可を取っています。利用運送の許可を取るためには、営業所が法律(都市計画法や建築基準法など)に定められたルールを満たしていなければなりません。

▶利用運送業許可のご説明はこちら

 

このルールは運送業許可とまったく同じなので、理屈では運送業許可もこの場所で取れるということになります。

 

となると「既存宅地」と呼ばれる場所である確率が高いということになります。

既存宅地とは
都市計画法という法律ができる前から、建物が建っていた。または建物を建てても良い土地であるため、市街化調整区域であっても家や事務所を建築しても良い場所のこと。

 

 

どうやって利用運送の許可を取ったかわかりません

お客様に聞けば、土地家屋調査もやっている不動産仲介業者に利用運送業許可を数年前に取ってもらい、その時に倉庫が既存宅地に建っていると教えてもらった記憶がうっすらあるとのこと。

それを聞いて、業者からもらった資料をすべて引っ張り出してもらいました。

 

しかし、かなり昔に作られた手書きの公図が数枚と1通の土地登記簿謄本しか見当たりません。既存宅地かどうかの確認をしたのであれば、どういう経緯で今の建物を建てたのかがわかる登記簿謄本を昔にさかのぼってすべて取っているはずです。

 

こうなると、土地の登記簿謄本を法務局で一から取得して既存宅地であることの証明をするしかありません。

既存宅地かどうかの確認をする場合は、現在の土地登記簿謄本を頼りに、その土地がどの土地から別れたり、くっついたりして今の地番(住所)になっているか調べるため、かなりの枚数の登記簿謄本を取ることになります。

 

 

まずは市役所へ事前相談

とにかく、既存宅地であることを調べていることを市役所に伝え事前相談に行くことにしました。

 

その際は、さかのぼって取得した土地の登記簿謄本すべてを持っていかないと話になりません。まずは法務局へ行き必用な謄本をすべて取りました。その数28枚。登記簿謄本は1通600円ですからかなりの経費になりました。

 

そして、公図(住所の区画がわかるもの)、倉庫の建築確認書(倉庫を建てたときの証明書のようなもの)、土地の登記簿謄本を持って市役所に行きました。

 

私が書類を広げて説明したあと、市役所の無愛想な担当の回答は一言

 

「これだけでは判断できません。」

 

彼は続けてこう言いました。

「その倉庫がある地域一帯の図面、倉庫の図面、倉庫がどの位置にたっているかわかる書類を提出しないと既存宅地と言えません。」

 

そう言われて私は

「数年前にこの倉庫で利用運送業許可を取っているので、既存宅地であることは明らかだ」

と切り返しました。しかし、市役所の担当は、「その時はその時。今は今。ですから必用なものを揃えてもう一度来てください」と軽く私の主張を跳ねのけました。

 

これ以上は時間の無駄と思い、仕方なくその日はいそいそと帰りました。

 

2回目のチャレンジ

市役所の担当に言われたとおり倉庫の図面などを持っていざ出陣。しかし、結果は、「倉庫の位置がわかりづらいため設計図も出して欲しい」とのこと。

設計図が必用なら最初から言ってくれよと思いながら、今ある書類だけで納得して欲しいと何度交渉しても役所の担当は同じことしか言いません。押し問答の末、また出直すことにして私はその場を立ち去りました。

 

3回目のチャレンジ

お客様に、倉庫の正確な位置を示す書類を作る必用があるため、測量をしなければいけないと伝えたところ、知り合いがいらっしゃるとのことで、その方に測量を依頼して頂き図面は完成させました。

残るは倉庫の設計図です。私は大家さんの所在をお客様にお聞きして伺い、倉庫を建てた当時の設計図がないか確認しました。しかし、なにせ40年以上前の建物なので設計図はないとのこと。

 

諦めかけたその時、大家さんが、「お客様が利用運送業許可を取るときに作った手書きの図面があった!」と叫びました。

 

おー、なんという感動・・・

 

私は、市役所の無愛想な担当にアポを取り、三回目の交渉に行きました。

結果は、

「書類を揃えて頂いたので、なんとか既存宅地として認めます。」

なんとかが少しひっかりますが、運輸支局からの照会があったときは、既存宅地で間違いないと言ってもらえることを確認できたのでお礼を言って帰りました。

 

こうして、お客様は無事に今の事業で使用している「市街化調整区域に建っている倉庫」で運送業許可を取ることができました。

 

まとめ

この案件は、市街化調整区域に建っている建物でも運送業に使用する営業所として申請できるという好例です。相当な時間と労力を費やしましたが、以前に利用運送の許可を取っていらしたので確信を持って行動することができました。

しかし、お役所さんももう少し柔軟な対応をして欲しいと思うのは私のワガママでしょうか?

 

いずれにしても、お客様に喜んで頂けたので苦労はすべて吹き飛びました。

 

注意:市街化調整区域にある建物全てが今回のように運送業に使用する営業所と認められるわけではありませんのでご了承ください。

 

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