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物流革新緊急パッケージとは?2024年問題を踏まえて解説

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行政書士法人シフトアップ 代表社員 川合智

川合 智

12年間の運送会社勤務経験を持ち、累計相談数は10,000件以上。運行管理者・配車・総務経理など運送事業の現場を知り尽くした圧倒的な業務ノウハウを基に運送業、貸切バス、介護タクシー、産廃収集運搬などの許認可をメインに日本全国対応で力強くサポート。
【保有資格】行政書士【商工会議所】名古屋商工会議所【著書】 トラック運送業の運輸局監査対策行政書士のための運送業許可申請のはじめ方

2023年10月6日に政府は物流業界の2024年問題に対応するため、「物流革新緊急パッケージ」を発表しました。

人手不足や燃料費の高騰といった問題に対処しながら、効率的で持続可能な仕組みの構築を目指すこのパッケージには、どのような施策が組み込まれているのでしょうか?

本記事では、物流革新緊急パッケージの内容をわかりやすく解説します。

物流革新緊急パッケージとは?

「物流革新緊急パッケージ」とは、2023年10月6日に政府が発表した政策の一つです。

近い将来起こる物流停滞リスクに対応するために、物流事業者・荷主・消費者それぞれが実施すべき対策がまとめられています。

物流革新緊急パッケージが発表された背景には、物流業界の2024年問題があります。

物流業界の2024年問題とは、働き方改革関連法により、ドライバーの労働時間に上限規制が課されることで生じる様々な問題のことを指します。

何も対策を講じなければ、2024年度には14%、2030年度には34%の輸送力の不足が懸念されていることから、それらに対応する緊急的な取り組みとして、物流革新緊急パッケージが公表されたのです。

 

ポイント

物流革新緊急パッケージの3つのポイント

物流革新緊急パッケージは、以下3つの項目で構成されています。

  1. 物流の効率化
  2. 荷主・消費者の行動変容
  3. 商慣行の見直し

それぞれの具体的な内容を見ていきましょう。

 

① 物流の効率化

物流の効率化では、以下8つの施策が掲げられています。

  • 即効性のある設備投資・物流DXの推進
  • モーダルシフトの推進
  • トラック運転手の労働負担の軽減、担い手の多様化の推進
  • 物流拠点の機能強化や物流ネットワークの形成支援
  • 標準仕様のパレット導入や物流データの標準化・連携の促進
  • 燃油価格高騰等を踏まえた物流GXの推進
  • 高速道路料金の大口・多頻度割引の拡充措置の継続
  • 道路情報の電子化の推進等による特殊車両通行制度の利便性向上

出典:内閣官房「物流革新緊急パッケージ」

「即効性のある設備投資」では、自動フォークリフトや無人搬送車などを導入することによって、物流施設における自動化・機械化を進め、人手不足への対応を目指します。

また、「モーダルシフトの推進」では、鉄道や船舶を利用した輸送の比率を、今後10年で倍増させるという目標が掲げられています。

さらに、「トラック運転手の労働負担の軽減」等の項目では、荷役作業の負担を軽減するための機器を導入したり、労働生産性の向上を目的としたトラック運転手のスキル向上を支援したりする施策が進められます。

②荷主・消費者の行動変容

荷主・消費者の行動変容では、以下2つの施策が実施されます。

  • 宅配の再配達率を半減する緊急的な取組
  • 政府広報やメディアを通じた意識改革・行動変容の促進強化

出典:内閣官房「物流革新緊急パッケージ」

この項目でポイントとなるのは、「宅配の再配達率を半減する緊急対策」です。

再配達とは、配達された荷物を受取人が受け取れなかった際に、日時を改めて配達してもらうことを言います。

再配達率の半減には、受取人となる消費者の協力が欠かせません。

そこで、消費者の行動変容を促進するために、ポイント還元を用いた実証実験が行われることになりました。

具体的には、置き配やコンビニ受取の他、ゆとりを持たせた配達日時を指定した消費者に対して、ポイントが還元されます。

現在の再配達率は12%であり、これを6%に減らすことを目指しています。

 

③商慣行の見直し

商慣行の見直しにおいては、以下3つの施策が掲げられています。

  • トラックGメンによる荷主・元請事業者の監視体制の強化
  • 現下の物価動向の反映や荷待ち・荷役の対価等の加算による「標準的な運賃」の引き上げ
  • 適正な運賃の収受、賃上げ等に向け、次期通常国会での法制化を推進

出典:内閣官房「物流革新緊急パッケージ」

「トラックGメンによる荷主・元請事業者の監視体制の強化」では、集中監視月間(11〜12月)に、荷主による違反原因行為の調査が実施されます。

「現下の物価動向の反映や荷待ち・標準的な運賃の引き上げ」については年内を目標に実施される予定で、燃料価格の高騰や荷待ち・荷役作業の対価を運賃に反映させることが主な目的です。

 

物流革新緊急パッケージと物流革新に向けた政策パッケージの違い

「物流革新に向けた政策パッケージ」とは、物流業界の2024年問題を乗り越え、輸送効率化と持続可能性を高めるための重要な施策です。

「物流革新緊急パッケージ」が発表されるより前の2023年6月に公表されました。

両者の内容に大きな違いはありませんが、物流革新に向けた政策パッケージで公表されていた内容を前倒しで進めるために、今回の物流革新緊急パッケージが策定されました。

 

まとめ

「物流革新緊急パッケージ」とは、2023年10月6日に政府が発表した政策の一つです。

物流革新緊急パッケージが発表された背景には物流業界の2024年問題があり、何も対策を講じなければ、輸送力が大幅に不足することが懸念されていることから、緊急的な取り組みとして、本パッケージが公表されました。

具体的には、物流の効率化や自動技術の導入、モーダルシフト推進、労働負担の軽減などが盛り込まれています。

また、再配達削減策や、商慣行の見直し、運賃引き上げも重要な施策となっています。

 

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