緑ナンバートラック

緑ナンバー(営業ナンバー)とは?白ナンバーとの違い・メリット・取得方法を知る

緑ナンバー(営業ナンバー)とはなにか知りたい、緑ナンバーを取って運送業を始めたいなど、緑ナンバーについて疑問があるという方へ。

緑ナンバーとは何か、緑ナンバーと白ナンバーの違い、緑ナンバー取得のメリット・デメリットや取得方法まで様々な疑問に運送業界出身の行政書士が回答しています。ぜひご覧ください。

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緑ナンバー(営業所ナンバー)とは?

運送業許可、あるいは運送業に使用する営業用自動車などを俗に「緑ナンバー」あるいは「営業ナンバー」と言います。

例えば

  • 緑ナンバーを取りたい=運送業許可を取りたい
  • 緑ナンバー車両=営業用自動車

といった具体です。

本来は、運送業に使用する事業用自動車に取り付けるナンバープレートのことを指して緑ナンバーと言います。緑ナンバーのナンバープレート(自動車番号登録票と言います)には、通常の白ナンバー同様に地域名、分類番号、平仮名、一連指定番号が記載されます。

 

緑ナンバーと白ナンバー

 

緑ナンバーと白ナンバーの違い

法律的なお話をすると、道路運送法上、自動車は「自家用自動車」と「事業用自動車」に分類されます。事業用自動車は自動車運送事業者が事業に使用する車両のことで、自家用車は事業用自動車以外の車両のことです。

自家用自動車には白ナンバー(白地に緑の文字)、事業用自動車には緑ナンバー(緑地に白の文字)のナンバープレートが付きます。

ちなみに、軽自動車の場合は、自家用自動車は黄色ナンバー(黄色地の黒の文字)、事業用自動車には黒ナンバー(黒地に黄色の文字)のナンバープレートが付きます。

 

緑ナンバー車両と白ナンバー車両では、緑ナンバーの方が自動車税、自動車重量税などが安いかわりに、3カ月点検が義務化されたり、車検期間が短くなるなどの違いがあります。

緑ナンバーの付いた車両は、他者から依頼を受けて貨物を運搬する事業、いわゆる貨物自動車運送事業、同様に人を輸送する旅客自動車運送事業などの事業に使用することが許されます。

それでは、以下で詳しく緑ナンバーと白ナンバーの違いについて見ていきましょう。

 

自動車税|緑ナンバー(営業ナンバー)対 白ナンバー

トラック(貨物自動車)の自動車税は車検証上の「最大積載量」によって変わります。緑ナンバーと白ナンバーで比較すると、緑ナンバーの方が自動車税は安くなります。

自動車税の例(2021年現在)

最大積載量 緑ナンバー 白ナンバー
2トン超~3トン以下 年間12,000円 年間16,000円
3トン超~4トン以下 年間15,000円 年間20,500円
4トン超~5トン以下 年間18,500円 年間25,500円

 

自動車重量税|緑ナンバー(営業ナンバー)対 白ナンバー

トラック(貨物自動車)の自動車重量税は車検証上の「最大積載量」によって変わります。緑ナンバーと白ナンバーで比較すると、緑ナンバーの方が自動車税は安くなります。

自動車重量税の例(2021年現在)

最大積載量 緑ナンバー 白ナンバー
2トン超~2.5トン以下 年間10,400円 年間13,200円
2.5トン超~3トン以下 年間15,600円 年間19,800円
3トン超~4トン以下 年間15,600円 年間24,600円

 

車検の期間|緑ナンバー(営業ナンバー) 対 白ナンバー

トラック(貨物自動車)の車検期間は、緑ナンバーと白ナンバーで違いはありません。両者とも車検証上の車両総重量による違いがあるだけです。

車検期間

車両総重量 緑ナンバー 白ナンバー
車両総重量8トン未満 2年 2年
車両総重量8トン以上 1年 1年

 

点検整備|緑ナンバー 対 白ナンバー

緑ナンバーと白ナンバーでは、道路運送車両法で定められた点検整備の期間が違います。白ナンバーは車検証上の車両総重量により点検整備の頻度が変わりますが、緑ナンバーは車両総重量にかかわらず定期的な点検整備が必要となります。

緑ナンバーの場合、たとえナンバーの貨物車でも3ヵ月点検が必要です。

点検整備期間例

--- 緑ナンバー 白ナンバー
車両総重量8トン未満 3ヵ月 6ヵ月
車両総重量8トン以上 3ヵ月 3ヵ月

 

白ナンバーで貨物を運んでも良いのか

白ナンバーの付いた自家用自動車で自社の荷物を運搬する場合などは問題ありません。しかし、運賃をもらい自家用自動車で貨物や人を輸送すると貨物自動車運送事業法や旅客自動車運送事業法などの違反となり処罰の対象になってしまいます。

※以降は、緑ナンバーとはトラックを使用して行う一般貨物自動車運送事業のことを指します。

 

緑ナンバーにするメリットを教えて

運送業許可を取得して緑ナンバーのするメリットは主に次の通りです。

 

運賃をもらって貨物を運ぶことができる

緑ナンバーにする最大のメリットはこれでしょう。貨物自動車運送事業法という法律で、白ナンバーで貨物を運び運賃をもらうことは禁止されています。つまり、「違法」ということです。

違法に運賃をもらっている白トラが多い中、あこがれの緑ナンバーを取得することで誰に隠すこともなく、運賃をもらうことが可能になります。

 

社会的な信用度が上がる

緑ナンバーを取得するためには、一般貨物自動車運送事業許可、いわゆる運送業許可を取得する必用があります。運送業許可は数ある許可の中でも難易度がウルトラC級に高く、許可取得の要件をクリアすることは容易ではありません。

特に事業開始に必用な資金の要件を満たすために、平均1,000万円ほどの預貯金を確保する必用があります。これだけでも相当なハードルの高さですね。

許可取得の難しい運送業許可を取ったということは、それだけで社会的な信用度が上がるということになります。

 

銀行など金融機関から融資を受けやすくなる

社会的な信用度が上がると、銀行など金融機関から融資を受けやすくなります。お金を貸す側は、貸したからには必ず返して欲しいと思っています。ですから返す見込みのない人にはお金を貸しません。

金融機関は、正規の手続を踏んで許可取得した事業者であれば、一定の自己資金も確保できているという前提で融資の相談にのってくれます。緑ナンバーを取得すると、それだけで金融機関からの融資を受けやすくなるということです。

 

営業がしやすくなる

緑ナンバーを取っていない状態で、荷主に貨物を運ぶ仕事を下さいと言っても仕事はもらえません。なぜなら、先にもお伝えしたとおり白ナンバーで貨物を運んで運賃をもらうことは違法だからです。

対して、緑ナンバーを取得すれば、立派なトラック運送事業者ですから、荷主のところへ行って仕事を下さいと交渉するためのステージに立つことができます。

緑ナンバーにするデメリットを教えて

緑ナンバーにすることは、社会的信用度があがるなど良いことばかりではありません。緑ナンバーにする主なデメリットは以下のとおりです。

 

白ナンバーより点検整備のコストがかかる

緑ナンバーにすると、それが大型トラックであれ4ナンバーのバン車であれ3ヵ月ごとに点検整備を行わないと法令違反となってしまいます。そのため、点検整備を整備工場などへ外注する場合のコストが3ヵ月ごとに発生します。

 

日報や点呼簿の管理などの帳票管理が必要

緑ナンバーで運送業をおこなうときは、日報や点呼簿など各種帳票類の記録・保存が必須となります。帳票管理(運送業事務と言います)をサボると行政処分となり、最悪の場合は、運送業許可の取消しとなってしまいます。
白ナンバーにはない、帳票管理はデメリットの一つと言えるでしょう。

 

車両5台を維持し続けなければならない

緑ナンバーの車両は、何があっても5台を維持しなければいけません。たとえ、ドライバーがいなくなった、仕事がなくなったなどの理由でトラックが4台しか必要なくなっても1台減らすことは不可となります。

緑ナンバー維持のために、バッテリーを外してでも5台を維持しないといけないこともデメリットと言えます。

 

緑ナンバーのメリット・デメリットが確認できたら、その取得方法について確認していきましょう。

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緑ナンバー取得方法

緑ナンバーを取得するには、運送業許可を取得しなければいけません。運送業許可取得には大きく分けて以下の5つです。

  1. 事務所と休憩室・睡眠施設
  2. 駐車場
  3. 車両
  4. 資金

これら5つの要件すべてを満たさないと緑ナンバーを取得することはできません。

 

5つの要件すべてを満たしたら、緑ナンバーで運送業を行う営業所を管轄する地方運輸支局へ「一般貨物自動車運送事業の経営許可申請書類」を提出して許可取得の手続をします。申請書類が受け付けられてから許可取得までの期間は3カ月~4カ月ほどかかります。

一般貨物自動車運送事業の許可が取得できたら、「事業用自動車等連絡書」という書類を運輸局で発行してもらいます。そして、事業に使用する事業用自動車を緑ナンバーにすれば、晴れて運送業を行うことが可能になります。

 

緑ナンバー取得のための申請書類作成と提出代行は一般的に行政書士が行います。運送業許可の行政書士報酬は平均50万円ほどです。

 

緑ナンバーは貸し借りできるのか=営業ナンバー貸しの可否

結論から言うと緑ナンバー車両=事業用自動車の貸し借りをすることは法律違反となるためできません。

例えば、緑ナンバーを取るための要件を満たせない人が、一般貨物自動車運送事業の許可を持っている運送会社のトラックを借りて、個人事業主でありながら、運送会社の従業員として走っているケースがよくあります。

これは、名義借り行為に当たるのでアウトです。名義を貸す側からすれば、社会保険・労働保険へ加入させずに個人事業主として走ってくれる人がいれば経費面から見てメリットがあるため、常態として名義貸しをしている運送会社が多いのが現実です。

しかし、昨今は法律違反である名義借しを排除するために運輸局が監査に入り指導する動きが活発です。バレなければ良いという考えでいつまでも名義貸しを続けるのは非常に危険な行為と言えます。

 

緑ナンバーは乗用車やレンタカーでも良いのか

乗用車の場合

乗用車を緑ナンバーとすることはできません。ただし、1ナンバーや4ナンバーの車両で車検証上の用途欄が「貨物」となっていれば法律上はトラックであるため、緑ナンバーとすることは可能です。

 

レンタカーの場合

レンタカーを緑ナンバー車両とすることは基本的にできません。「営業用ナンバーレンタル可能」としてホームぺージ上で宣伝している会社もありますが、実際は「短期リース」であって、レンタカーを緑ナンバーにできるわけではないのでご注意ください。

 

ただし、例外的にレンタカーを営業用自動車として使用することが認められているケースもあります。

引っ越し業者は、繁忙期である3月~4月に限っては運輸局への申請を行えば、わナンバーの付いたレンタカー車両を営業用自動車として使用することが可能です。

 

緑ナンバーの車検と任意保険

自家用車の車検が2年(新車は3年)であるのに対し、緑ナンバー車両の車検は新車であれ中古車であれ1年ごとと定められています。

ただし、白ナンバーから緑ナンバーへ切り替える場合で、白ナンバー時に1年以上車検が残っている場合は、緑ナンバー車両へ車検期間が引き継がれることになります。

 

まとめ

緑ナンバーに対するよくある疑問について解説しました。緑ナンバー車両は運送業に使用する事業用自動車であるため、その使用には諸々の制限が付きます。

特に、緑ナンバー取得には一般貨物自動車運送事業の許可が必要になりますが、数々の要件を満たさないといけません。要件をクリアできないからと言って、くれぐれも名義借りなどの違法行為はしないようにしましょう。

もし、緑ナンバーを取得したい、あるいは緑ナンバー取得を検討しているという方は、年間相談件数430件超え、運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」へどんなことでもお気軽にご相談ください。

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    • この記事を書いた人

    川合 智

    運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★トラック運送会社に12年勤務後に開業。著書【行政書士のための運送業許可申請のはじめ方】★行政書士向けに運送業許可を教える「くるまスクール」主催者