白ナンバーで運送業をおこなうのは違法?

コラム

白ナンバーで運送業をおこなうのは違法?罰則はある?

行政書士法人シフトアップ 代表社員 川合智

川合 智

運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★トラック運送会社に12年勤務後に開業。著書【トラック運送業の運輸局監査対策】【行政書士のための運送業許可申請のはじめ方】★行政書士向けに運送業許可を教える「くるまスクール」主催者

運送業界内では、白ナンバーで運送業をおこなってしまい、問題となるケースが後を絶ちません。

この記事を読んでいる方の中には、

「白ナンバーで荷物を運んだらダメなの?」
「基準がいまいちわからない…」

と疑問に思っている方も多いでしょう。

白ナンバーで荷物を運ぶこと自体は違法行為には当たりません。
しかし、運ぶものや形式によっては違法になる場合があります。

この記事では、白ナンバーで運送業をおこなうことについて説明します。仮に違法行為をおこなった場合、どのような罰則があるのかについても詳しく解説していきます。


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白ナンバーとは

白ナンバーとは、自家用車に付けられるナンバープレートのことで、公道を走っているすべての一般車両に装着義務があります。

マイカーにも使われており、白地に緑色の文字でナンバーが記されています。(軽自動車の場合は、黄色地に黒字です。)

 

自社の荷物を自社の車で運ぶ自家用車のこと

白ナンバーは、自社の荷物を自社の車で運ぶ役割を担います。
自社の荷物を運ぶので、当然運賃は発生しません。そのため運送業には当たらず、緑ナンバーと違って運輸局の許可を取得する必要もありません。

 

白ナンバーと緑ナンバーの違い

白ナンバーと緑ナンバーの大きな違いは、自家用車か事業用車か、という点です。

白ナンバーが「自社の荷物を自社の車で運ぶ」自家用車であることに対して、緑ナンバーは「他社の荷物を運賃をもらって運ぶ」事業用車になります。

その他にも、運搬物・自動車税・車検期間など、両者の違いは多岐にわたります。
下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

 

2022年4月からアルコールチェックが義務化

2022年4月に施行された改正道路交通法施行規則によって、白ナンバーもアルコールチェックが義務化されました。

アルコールチェックの詳細は下記の記事をご覧ください。

 

白ナンバーで運送業をおこなうのは違法か?

結論からいうと、白ナンバーで運送業をおこなうのは違法行為です。
ここでは、なぜ違法になるのかを詳しく説明していきます。

 

そもそも運送業とは?

運送業(一般貨物自動車運送事業)とは、個人や法人を問わず、自社以外の人から運賃を受け取って目的地まで物や人を運ぶ事業のことです。

運送業を始めるためには、営業用車の目印である緑ナンバーの取得が必要になります。(軽自動車の場合は黒ナンバーの取得が必要です。)

 

白ナンバーを使用して運送業をおこなうことは違法行為

白ナンバーを使用して運送業をおこなうことは違法です。
前述したように、白ナンバーは「自社の荷物を自社の車で運ぶ」行為のみ許されています。

社外の人から運賃をもらって荷物を運ぶことは、運送業に該当するため、緑ナンバーを取得していない車両がおこなうと貨物自動車運送事業法に違反することになります。

貨物自動車運送事業法の第3条では、次のように定められています。

一般貨物自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。

(引用元:貨物自動車運送事業法第3条)

 

個人事業主として運送を請負うケースも基本的にNG

個人事業主として運送を請負った荷物を「自社の荷物」とみなして運送業をおこなうケースも、基本的にはNGです。

「請負の給料はもらっているけど、運賃はもらっていない」と主張したところで、給料の中に実質的な運賃がどうしても含まれてしまいます。

もし、業務中に交通事故を起こしてしまった場合、捜査のなかで警察から追及されてしまうため、おこなわないほうが無難です。

 

引越し業者では繁忙期のみ例外あり

白ナンバーで運送業をおこなうことは違法ですが、引越し業者では繁忙期に限って白ナンバーのレンタカーを使用することが認められています。

期間は3月15日~4月15日のうちの15日以内で、国土交通省に事前申請を提出すれば、白ナンバーでの営業が可能になります。

 

白ナンバーで運送業をおこなった場合の罰則

白ナンバーで運送業をおこなった場合の罰則

では、白ナンバーで運送業をおこなってしまった場合、どのような罰則が科せられるのでしょうか。

運送した側と荷主側、それぞれ見ていきましょう。

 

運送した側には懲役刑もしくは罰金が科される

白ナンバーで運送業をおこなった場合には、貨物自動車運送事業法に違反したとみなされ、運送をおこなった人に「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」が科されます。

なお、懲役刑になってしまった場合には、刑期を努め終えてから5年が経過するまでは欠格事由に該当するため、新規の運送業許可申請ができなくなってしまいます。

 

荷主に対しての罰則はある?

白ナンバーに運送を依頼した荷主に対しては、直接的な罰則はありません。

しかし、緑ナンバー未取得の違法な業者と知っていながら運送を任せていた、という悪評は世間に広がってしまいます。
そうなると会社のイメージダウンにも繋がりかねません。

白ナンバーで運送業をおこなうことは、運送した側にも荷主側にも大きなリスクがあるため、必ず許可を取ってから始めましょう。

 

許可が必要

運送業をおこなうには緑ナンバーの取得が必須

運送業をおこなうには、緑ナンバーの取得(運送業許可)が必須です。

取得するためには、法令で定められたさまざまな要件をクリアし、事業計画などを盛り込んだ申請書類を作成する必要があります。

とても大変な道のりですが、緑ナンバーを取得すれば、運送業をおこなえるようになるだけでなく、次のようなメリットも得られます。

 

緑ナンバーを取得するメリット

緑ナンバーを取得するメリットは下記のとおりです。

  • 社会的信用を得られるため、営業先や仕事の幅が広がる
  • 重量税や自動車税などの税金を抑えられる
  • 従業員の社会保険加入義務が発生するため、福利厚生の向上に繋がる

これから先、運送事業を視野に入れているのであれば、緑ナンバーを取得しておいたほうがいいでしょう。

 

緑ナンバーを取得するための要件

では、緑ナンバーを取得するためにはどんな要件があるのでしょうか。
ざっくりまとめると下記の7点になります。

  • 事業を始めるにあたって必要な資金を確保している
  • 運行管理者、整備管理者の資格を持っている人がいる
  • ドライバーが5人以上いる
  • 事業用自動車を最低5台持っている(軽自動車は除く)
  • 事務所とドライバーの休憩室を確保している
  • すべての事業用自動車を停める駐車場または車庫を確保している
  • 運送業役員法令試験に合格している

緑ナンバーを取得するまでの流れについては、下記の記事で詳しく説明しています。

【こちらもあわせてお読みください】
運送業許可申請から開業までの流れを全て公開!

 

まとめ

この記事では、白ナンバーで運送業をおこなうことについて詳しく解説しました。

白ナンバーで自社の荷物を運ぶこと自体は違法行為には当たりませんが、他社の荷物を有償で運ぶ場合、それは運送業となり、違法とみなされます。

違法行為をおこなった人に対しては重い罰則が科せられるため、しっかりと知識を身に着けたうえで白ナンバーでの配送をおこなうようにしましょう。

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