事業用自動車等連絡書は、法人または個人で所有する車両を事業目的で使用する場合に必要な書類です。
新規許可取得に伴い車両を緑ナンバーへ変更する、事業用車の数を変更する、営業所間を移動する際には、この書類を所轄の運輸支局へ提出しなければなりません。
本記事では、事業用自動車等連絡書について詳しく解説します。
連絡書が必要になるケースや発行までの流れ、記入方法も取り上げるので、ぜひ参考にしてください。
事業用自動車等連絡書とは
事業用自動車等連絡書は、法人や個人で所有する白ナンバートラックを緑ナンバーへ変更する際に必要な書類です。
連絡書や連絡票ともよばれ、自家用車でいう車庫証明の役割を果たします。
運送業許可を新規で取得した場合は、許可取得後に、運輸開始前確認を提出したタイミングで発行されます。
事業用自動車等連絡書がないとトラックを緑ナンバーへ変更できないため、注意してください。
その他にも事業用トラックの数を変更したり、営業所間を移動させたりする際にも必要です。

事業用自動車等連絡書が必要になる6つのケース
ここからは、事業用自動車等連絡書が必要になる6つのケースを紹介します。
- 新規で一般貨物自動車運送事業の許可を取得する
- 車両を増やす(増車)
- 車両を減らす(減車)
- 車両を入れ替える(代替え)
- 営業所間で配置替えをする
- 事業を廃止・休止する
それぞれ見ていきましょう。
新規で一般貨物自動車運送事業の許可を取得する
新規許可取得にあたって白ナンバーを緑ナンバーへ変更する際に、事業用自動車等連絡書が必要になります。
許可が下りた後、運輸開始前確認を営業所管轄の運輸支局へ提出したタイミングで発行されるのが一般的です。
事業用自動車等連絡書がないと車両を緑ナンバーへ変更できなくなるため、間違いのないように取得しましょう。
車両を増やす(増車)
緑ナンバートラックを増やす(増車)場合にも、事業用自動車等連絡書が必要です。
新品や中古、譲渡に限らず以下のようなケースで増車した際は、地方運輸支局への申請を必ずおこなわなければなりません。
- 新車トラックを購入する
- 中古車販売店でトラックを購入する
- 他の運送事業者から譲渡してもらう
- 自社名義の白ナンバートラックを緑ナンバーへ変更する
なお、知り合いの運送事業者から車両を譲り受けた場合、相手側の減車の連絡書も必要になるため注意しましょう。
車両を減らす(減車)
自社の緑ナンバートラックを減らす(減車)場合も、事業用自動車等連絡書を用意しなければなりません。
中古販売店で売却した場合はもちろん、付き合いのある運送事業者に譲渡する際や、事故車を解体してもらう際には、地方運輸支局へ減車の手続きをおこなう必要があります。
車両を入れ替える(代替)
代替とは、同じ種類の車両を同じ数だけ入れ替えることです。
増車や減車では、連絡書のほかに「事業計画変更届出書」を提出しなければなりませんが、代替の場合は事業用自動車等連絡書のみで手続きできます。
ただし、入れ替えるのは同じ車種でないといけません。
1ナンバーのトラック(普通貨物車)と4ナンバーのハイエース(小型貨物車)を入れ替える場合は増車と減車、それぞれ個別の手続きが必要です。
なお地域によっては、通常通り「事業計画変更届出書」の提出が必要になる場合もあります。それぞれ手続きの方法や書類が異なるため、詳しくは各運輸支局へ問い合わせましょう。
営業所間で配置替えをする
同一事業者内の営業所において車両の配置替えをおこなう場合も、事業用自動車等連絡書を用意しなければなりません。
たとえば、A営業所からB営業所へトラックを配置替えする際は、A営業所で減車手続きを、B営業所で増車手続きをおこないます。
ただし特例として、関東運輸局が管轄するエリア(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨)に限り、「営配」という形で連絡書を作成します。
この場合、車両を移動する先の営業所を管轄する運輸支局で営配の連絡書を出せば、減車手続きをしなくても営業所間の配置替えが可能です。
事業を廃止・休止する
事業が軌道に乗らない、継続が困難になったなどの理由で、やむなく廃業や休止を選択するケースもあるでしょう。
そのような場合にも、事業用自動車等連絡書の用意が必須です。
事業廃止や休止に伴って車両を緑ナンバーから白ナンバーへ変更する場合は、減車手続きではなく、廃止または休止という形で連絡書を提出します。
事業用自動車等連絡書発行から登録までの流れ
事業用自動車等連絡書発行から登録までの流れは以下のとおりです。
- 運輸支局で許認可の申請または届出を提出(代替の場合は要確認)
- 事業用自動車等連絡書の雛型をネットまたは窓口で入手する
(中部運輸局の場合は1の工程の後で手渡されます) - 記入した連絡書と諸元がわかる書類を支局の輸送部門へ提出
- 問題なければ連絡票に輸送部門の経由印が押される
- 押印された連絡票を登録部門に提出すれば登録完了
新規許可や増減車、営業所間の配置替えなど、手続きの内容によって申請時に必要な書類は異なります。
詳しくは以下のページを確認するか、運輸支局まで問い合わせるとよいでしょう。
(参考:トラック運送事業経営のための行政手続き 総合サイト|全日本トラック協会)
事業用自動車等連絡書はどこでもらえる?
事業用自動車等連絡書は、許認可の申請または届出を提出した後に、自分で用意する必要があります。
雛型は国土交通省のホームページからダウンロード可能です。
なお中部運輸局の場合は、許認可の申請または届出の提出後、担当窓口にて事業用自動車等連絡書が発行されるため、自分で用意する必要はありません。
事業用自動車等連絡書の書き方
事業用自動車等連絡書の書き方は、新規許可や増減車、営業所間の配置替えなど手続きの内容によって異なります。
ここでは、新規許可のケースの記入例を紹介します。

車検証をもとに、以下の項目を埋めていきましょう。
とくに複雑な箇所もないため、記入自体は短時間で完了します。
| 記入項目 | 概要・記入例 |
| ①事業等の種別 | 事業の種類のこと。一般貨物自動車運送事業を営む場合は「一般」を丸で囲む。 |
| ②使用者の名称(事業者名) | 会社名を記入する。 |
| ③使用者の住所(事業者の住所) | 法人謄本に記載した会社の住所を記入する。 |
| ④所属営業所名 | 運輸支局に届けた営業所名を記入する。 |
| ⑤使用の本拠の位置(営業所の位置) | 運輸支局に届けた営業所住所を記入する。 |
| ⑥使用しようとしている自動車 | 新たに追加する車両が対象。 車両番号・型式・車体番号・年代・種類・最大積載量を車検証をもとに記入する。 |
| ⑦廃止(減車・まつ消等)する自動車 | 登録を解除する車両が対象。 ※新規許可の場合は記入不要。 |
| ⑧事案発生理由 | 連絡書を発行する目的を記入。 ※この場合は「新規許可」に〇をする。 |
それ以外の記入例が知りたい方は、以下サイトを参考にしてください。
(参考:事業用自動車連絡書記載例|埼玉運輸支局)
事業用自動車等連絡書の手続きに関する注意点
事業用自動車等連絡書の手続きをおこなう上で、注意すべきポイントを解説します。
- 1か月間の有効期限がある
- 正確な台数を把握する必要がある
それぞれ見ていきましょう。
1か月間の有効期限がある
事業用自動車等連絡書は、運輸支局の輸送部門で受理されてから1か月以内に登録をおこなわなければ効力が切れてしまうので注意が必要です。
万が一予定より納車が遅れて有効期限が切れてしまった場合は、発行元の運輸支局の輸送担当に連絡書を持参または郵送すれば、期限の延長手続きを受けられます。
(参考:国土交通省|関東運輸局 千葉運輸支局:陸上の交通)
正確な台数を把握する必要がある
事業用自動車等連絡書は、車両1台ごとに1枚作成しなければなりません。
正確な台数が把握できていないと登録をおこなえないため注意してください。
台数が多い場合は、事前に確認しておきましょう。
まとめ
事業用自動車等連絡書は、法人または個人で所有する車両を事業目的で使用する際に必要な書類です。
新規許可はもちろん、車両数の変更や営業所間の配置替えなど、運送業におけるさまざまなシーンで活用されます。
本記事を参考に発行方法や記入例を理解して、いざというときにスムーズに対応できるように頭に入れておきましょう。
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