コラム

トラックドライバーが押えるべき安全運転の心構え6か条とは?

トラックドライバーが押えるべき安全運転の心構え6か条とは?

トラックドライバーは仕事柄、常に交通事故のリスクと隣り合わせです。そのため、ドライバーにとって最も大切なことは安全運転であるといっても過言ではありません。

そこで、この記事では、トラックドライバーとして働くうえで重要となる「安全運転の心構え6か条」について詳しく解説していきます。

 

トラック運転による死傷事故の状況

全ト協の資料によると、最近数年間の事業用貨物自動車の死傷事故件数は、下記のとおりです。

平成30年:820件
令和01年:699件
令和02年:547件
令和03年:556件

わずかに減少傾向にあることが確認できます。

なお、発生件数の多い事故類型は圧倒的に車両同士であり、平成24年以降現在まで90%を占める状況が続いています。

 

そもそも安全運転とはどんな運転?

自己が起きる原因は

運転経験の少なさによる事故
慣れによる慢心からの事故
整備不良による事故
病気に起因する事故

など様々です。

これらのリスクを失くすためには、運転技術の向上や交通ルールの順守、ドライバーとしての心構えを持つことが非常に大切です。

つまり安全運転とは、こうした事故を起こさない運転を心掛けることを言います。

 

安全運転は技術ではなく心構えが大切

交通事故は運転技術ではなく、そのほとんどが

「ボーっとしていた」
「疲れていて判断が遅れた」
「イライラして速度を出しすぎた」

など、心構えの悪さが原因となっています。

そのため、ドライバーは自身の運転技術に慢心することなく、常に事故に対する心構えを持ちながら運転することが大切です。

 

 

安全運転の心構え|トラックドライバーが押えるべき7か条とは

トラックドライバーが押さえるべき安全運転の心構え6か条は以下のとおりです。

 

①人の命の尊さを忘れない。もしあなたの家族がトラック事故で死亡したら

トラックで事故を起こした場合、死亡事故につながるリスクは非常に高く、ドライバーはトラックが凶器になるということを自覚しておく必要があります。

大型車が車両総重量が11トン以上あることを考えると「凶器」となりえることは想像に難くないでしょう。

ハンドルを握る際は、命の尊さ、そして自分の家族が被害者になったらということを常に念頭に置きながら運転することを心掛けましょう。

 

②交通ルールを守る

当然ながら、交通ルールを守ることは周囲の人たちを守ること、そして自分自身を守ることにつながります。

交通ルールについては、具体的には以下の5つを守ることを意識しましょう。

 

安全速度を守る

法定速度や制限速度と思われがちですが違います。安全速度とは

悪天候時
見通しの悪い道路
児童が利用する通学路

など、道路状況に合わせて「安全に走行できる速度」で運転することを言い、より慎重な運転が求められます。

 

カーブの手前では必ずスピードを落とす

スピードを出した状態でカーブを曲がろうとすると、

対向車線にはみ出してしまう
曲がり切れずに人や物に衝突してしまう

などの事故につながる恐れがあるため、十分にスピードを落として走行する必要があります。

 

交差点では「だろう運転」をせず内輪差にも気をつける

交差点での事故は非常に多いため、右折時には対向車や歩行者の有無を確認し、この交差点からは誰も(何も)出てこないだろうという「だろう運転」をやめて、危険予知運転を心掛けることが重要です。

また、車体の大きいトラックは内輪差が大きく巻き込みの恐れもあるため、左折時には後方からのバイクや自転車を確認することを意識しましょう。

 

一時停止は必ず守る

標識がある場合、一時停止は必ず守らなければいけません。一時停止の標識がない場合でも横断歩道の手前を走行する場合は、すぐに停止できる速度で走行する必要があります。

横断歩道を渡ろうとしている人がいれば一時停止をし、歩行者の安全を第一に確保することが大切です。

 

飲酒運転は絶対にしない

厳罰化されても後を絶たない飲酒運転。死亡事故率は飲酒をしていない場合に比べ8倍以上にもなるなど非常に危険です。

トラックドライバーとして仕事をするうえで、飲酒運転は絶対にやめましょう。

前日に深酒をして運転に当たることも、もちろんNGです。

③心に余裕を持ち焦らず運転をする

③心に余裕を持ち焦らず運転をする

「時間に遅れそう」
「渋滞にハマってしまった…」

このように心に余裕がなくなると、焦りとイラ立ちが生じます。人は焦りやイラ立ちを感じると注意散漫になり、冷静な判断ができなくなるため事故を引き起こしやすくなります。

そのため、運転中は常に心に余裕を持ちつつ、焦らず運転することが大切です。少し早めに出発する、渋滞情報をあらかじめ確認しておくなどの対策をしておくとよいでしょう。

 

④「だろう運転」ではなく「かもしれない運転=危険予知運転」

前術しましたが、

「歩行者が飛び出してくることはないだろう」
「このタイミングで右折しても対向車が譲ってくれるだろう」

など、周囲の状況を自分の都合のいいように判断して運転することを「だろう運転」と言います。

「だろう運転」は、ドライバーが慣れと運転技術を過信することで起こりやすくなります。

「歩行者が飛び出してくるかもしれない」
「前の車が急停止するかもしれない」

というように、周囲の状況に対して危険を予知しながら「かもしれない運転=危険予知運転」をすることが事故の防止には重要です。

 

⑤運転前のトラックの整を忘れない

安全な運行のためには日頃からの整備が欠かせません。なぜなら、整備を怠ることで走行中の故障や、それに伴う事故、車両火災等を招く恐れがあるからです。

運転前の整備は毎回忘れずに行うようにしましょう。

 

⑥体調が悪いときの運転は避ける

過労や病気など、体調が悪い状態での運転は注意力の低下を招くなど、事故の危険性が高まることはもちろん、道路交通法第66条の過労運転等の禁止に違反する恐れもあります。

過労運転と判断された場合、違反点数25点と一度で免許取り消しとなります。免許だけでなく仕事も失うことになりますので、体調が悪いときには思い切って休むことも大切です。

事業用の緑ナンバー車両の場合は、過労と知りながら運転させた場合は、運行管理者にも資格返納などの罰則が及びます。そして、ドライバーの使用者に行政処分の対象となってしまいます。

 

⑦ 健康管理に注意する

過労死等防止対策白書によると。脳毛血管疾患・心疾患による過労死の認定数は道路運送貨物事業が業種別で1位です。

運転中のドライバーの持病悪化で、死亡事故や重大事故が後を絶ちません。

これを踏まえてトラック協会では「健康起因事故防止マニュアル」が作成・公表されるなどドライバーの健康管理が重要な課題に位置付けられています。

健康管理は怠ることのないように注意してください。

 

まとめ

トラックドライバーとして長く活躍するためにも、安全運転に対する心構えはとても重要です。

少しの油断や慣れが取り返しのつかない事故を起こしてしまう恐れもありますので、日頃から安全運転を意識し、緊張感をもって仕事に取り組むことを心掛けていきましょう。

 

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行政書士法人シフトアップ 代表社員 川合智

川合 智

12年間の運送会社勤務経験を持ち、累計相談数は10,000件以上。運行管理者・配車・総務経理など運送事業の現場を知り尽くした圧倒的な業務ノウハウを基に運送業、貸切バス、介護タクシー、産廃収集運搬などの許認可をメインに日本全国対応で力強くサポート。
【保有資格】行政書士【商工会議所】名古屋商工会議所【著書】 トラック運送業の運輸局監査対策行政書士のための運送業許可申請のはじめ方

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