運送業許可・緑ナンバー・営業ナンバー

都市型ハイヤー開業の完全ガイド|許可要件・費用・流れを解説

都市型ハイヤー開業の完全ガイド|許可要件・費用・流れを解説
この記事のポイント

都市型ハイヤーは、一般のタクシーと異なり「事前予約・貸し切り」が前提の旅客運送事業です。開業には国土交通省の許可(一般乗用旅客自動車運送事業許可)が必要で、個人・法人どちらでも取得できます。

・許可取得には人・車両・営業所・駐車場・資金の5つの要件をすべて満たす必要があります。資金要件は2019年の法改正により人件費・燃料費などが「6か月分」に厳格化されており、資金計画には最新基準の確認が必須です。

申請から許可取得まで約4〜5か月かかります。要件の確認から書類作成まで専門知識が必要なため、自動車系許認可を専門とする行政書士への相談が許可取得の近道です。

「都市型ハイヤーで独立開業したいけれど、何から手をつければいいかわからない」「タクシーとハイヤーは何が違うのか、許可の取り方も違うのか」

こうした疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。都市型ハイヤーは、富裕層やビジネスパーソンの需要拡大を背景に、個人で開業を検討する方が増えている事業です。しかし、開業には国土交通省の許可取得が必須であり、要件の確認から書類作成まで専門知識が求められます。

この記事では、自動車系許認可を専門とする行政書士が、都市型ハイヤーの開業に必要な許可の種類、要件、費用、申請の流れ、よくある落とし穴まで、2026年現在の最新情報をもとにわかりやすくご説明します。

 

都市型ハイヤーとは?タクシー・個人タクシーとの違い

都市型ハイヤーの定義と、タクシー・個人タクシーとの違いを整理します。混同しやすい3つの事業形態を正確に理解することが、開業準備の第一歩です。

都市型ハイヤーの定義

都市型ハイヤーとは、旅客自動車運送事業のうち「一般乗用旅客自動車運送事業」に分類される事業形態のひとつです。タクシーと同じ法律の枠組みに属しますが、営業方法が大きく異なります。

都市型ハイヤーの最大の特徴は、「事前予約・貸し切り」が前提であることです。街頭での客待ち(流し営業)や、乗り場での待機営業は認められていません。電話・アプリ・ウェブサイトなどを通じた事前予約を受け、指定場所へ迎えに行く形で運行します。

近年はライドシェアとの違いについて問い合わせをいただくことも増えています。都市型ハイヤーは国土交通省の正式な許可を受けた合法的な旅客運送事業であり、白ナンバー車両による有償旅客輸送(いわゆる白タク)とは根本的に異なります。緑ナンバー(営業ナンバー)の詳細はこちらで解説しています

タクシー・個人タクシー・都市型ハイヤーの違い

項目タクシー(法人)個人タクシー都市型ハイヤー
根拠法令道路運送法道路運送法道路運送法
営業方法流し・乗り場・予約流し・乗り場・予約事前予約のみ
メーター使用必要必要不要(貸し切り料金)
個人での開業不可(法人限定)可(要件あり)可(個人・法人とも)
営業区域区域限定区域限定全国対応可
参入難易度高(台数規制あり)高(経験年数等の要件)中(要件を満たせば参入可)

個人タクシーとの大きな違いは、タクシーの運転経験年数などの厳しい要件がなく、一定の条件を満たせば参入できる点です。また、全国どこへでも旅客を送り届けられるため、空港送迎や長距離移動のニーズにも対応できます。

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「タクシーとハイヤーのどちらで開業すべきか迷っている」「自分のケースで都市型ハイヤーの許可が取れるか確認したい」という方は、まずは現状をお聞かせください。自動車系許認可を専門とする行政書士法人シフトアップが無料でご相談に応じます。

※ご状況により必要書類・要件が異なる場合があります。まずは現状をお聞かせください。


都市型ハイヤー開業に必要な許可の種類

このセクションでは、都市型ハイヤーの開業に必要な許可の種類と、申請先・根拠法令を整理します。許可の種類を正しく理解することで、準備すべき書類や要件の全体像が見えてきます。

必要な許可は「一般乗用旅客自動車運送事業許可」

都市型ハイヤーの開業に必要な許可は、一般乗用旅客自動車運送事業許可です。道路運送法第4条に基づき、営業所を管轄する地方運輸局(または運輸支局)へ申請します。

国土交通省では旅客自動車運送事業の許可基準を定めており、都市型ハイヤーはそのうち「一般乗用旅客自動車運送事業(ハイヤー)」として区分されます。国土交通省の自動車運送事業の許可に関する情報(※外部サイト)も参考にしてください。

個人事業主・法人どちらでも申請できる

都市型ハイヤーの許可申請は、個人事業主と法人のどちらでも可能です。ただし、法人の場合は会社設立が先に必要です。それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。

項目個人事業主法人(会社)
開業までの手順許可申請のみ会社設立→許可申請
社会的信用やや低い高い(法人格あり)
税制上の扱い所得税(累進課税)法人税(一定税率)
融資のしやすさやや不利有利
事業拡大のしやすさ制約が出やすいしやすい

1台から始める小規模な開業であれば個人事業主での申請も一般的ですが、将来的に台数を増やして事業を拡大したい場合は、最初から法人で申請することをおすすめします。個人で運送業を開業したい方へ向けた解説もあわせてご覧ください。


都市型ハイヤー開業に必要な5つの要件【2026年最新基準】

このセクションでは、都市型ハイヤーの許可取得に必要な5つの要件を解説します。1つでも満たせない要件があると許可は下りないため、事前の確認が非常に重要です。

① 人の要件

都市型ハイヤーの許可取得に必要な人員は以下の通りです。小規模な個人開業では1人で複数の役割を兼任するケースが多いですが、兼任ルールに注意が必要です。

役職必要人数主な要件
運行管理者1名以上旅客の運行管理者試験に合格していること
整備管理者1名以上整備士3級以上、または実務経験2年以上
運転者(ドライバー)1名以上第二種運転免許を保有していること

兼任ルールは以下の通りです。特に運行管理者と運転者の関係は誤解されやすいため、正確に把握しておいてください。

兼任パターン可否補足
運行管理者 + 整備管理者実務上よく行われる組み合わせ
整備管理者 + 運転者法律上問題なく認められている
運行管理者 + 運転者原則不可運行管理者が1名の場合、点呼の整合性が取れないため原則禁止

なお、都市型ハイヤーの運転者には第二種運転免許が必要です。普通第一種免許では営業運転ができないため、未取得の場合は取得から逆算してスケジュールを組む必要があります。運行管理者・整備管理者・運転者の要件について詳しく解説しています

② 車両の要件

  • 申請時点で車両を1台以上確保していること(所有またはリース)
  • 車両は旅客の輸送に適した車種であること
  • 車検証の「用途」欄が「乗用」となっていること
  • 車両には緑ナンバー(営業用ナンバー)を取り付けること

③ 営業所の要件

  • 農地法・都市計画法・建築基準法などの法令に違反していない建物であること
  • 賃貸契約または所有権など、使用権原があること
  • 休憩室・睡眠施設を設けること

④ 駐車場(車庫)の要件

駐車場の要件は審査が厳しい項目のひとつです。駐車場(車庫)の要件と選び方の詳細はこちらで解説しています

  • 営業所から直線距離で2キロメートル以内(地域により異なる)
  • 申請する全車両を収容できる広さがあること
  • 前面道路の幅員が車両の通行に支障がないこと
  • 市街化調整区域内でないこと

⑤ 資金の要件【2019年法改正後の現行基準】

都市型ハイヤーの許可申請には、開業に必要な自己資金を証明しなければなりません。規模によって異なりますが、一般的に300万円〜800万円程度が目安です。

費用項目必要期間目安額
車両購入費または残価全額車種・グレードによる
事務所・駐車場の賃借料6か月分
※物件の契約条件や地域により、1年分(12か月分)の算定を求められる場合があります
物件による
人件費(役員報酬・給与)6か月分給与水準による
燃料費6か月分運行規模による
車両修繕費6か月分車齢・走行距離による
その他(保険料・什器備品など)6か月分数十万円〜

以前は人件費・燃料費が「2か月分」でよいとされていましたが、2019年11月の法改正によりすべての費用項目が「6か月分」に変更されています。古い情報をもとに資金計画を立てると申請できないため、必ず最新基準で確認してください。

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「5つの要件のうち、自分が満たせているかどうか確認したい」「駐車場の要件に不安がある」という方は、物件契約前にご相談ください。行政書士法人シフトアップでは、要件の事前チェックも無料で承っております。

※ご状況により必要書類・要件が異なる場合があります。まずは現状をお聞かせください。


都市型ハイヤー開業までの流れと期間

このセクションでは、許可申請から開業までの具体的なステップと期間を解説します。全体の流れを把握しておくことで、開業スケジュールが立てやすくなります。

開業までのステップ一覧

ステップ内容期間の目安
① 要件の確認人・車両・営業所・駐車場・資金の要件を確認する1〜4週間
② 第二種免許の取得(未取得の場合)運転者が第二種運転免許を取得する1〜3か月
③ 運行管理者試験の合格(未取得の場合)旅客の運行管理者試験に合格する1〜6か月
④ 書類作成・申請申請書類を作成し、管轄の運輸支局へ提出する1〜4週間
⑤ 審査期間運輸局による書類審査が行われる約4〜5か月
⑥ 許可取得・登録免許税の納付許可証の交付と登録免許税3万円の納付1〜2週間
⑦ 緑ナンバーへの変更・運輸開始届車両を緑ナンバーに変更し、運輸開始を届け出る1〜2週間

スケジュール計画で注意すること

都市型ハイヤーの許可取得で時間がかかりやすいのは、第二種運転免許と運行管理者試験の取得です。どちらも申請前に取得しておく必要があるため、開業時期が決まっている場合は逆算してスケジュールを組むことが大切です。

  1. 第二種運転免許:教習所に通う場合は最短2〜3か月。取得済みであれば問題なし。
  2. 運行管理者試験(旅客):年2回(3月・8月)しか試験がないため、受験タイミングを逃すと6か月待つことになる。
  3. 自己資金の維持:申請後も残高証明書の提出が求められるため、許可取得まで資金を減らさないようにする。

都市型ハイヤー開業にかかる費用

このセクションでは、都市型ハイヤー開業にかかる費用の全体像を解説します。費用は「国に納める法定費用」「行政書士に依頼する費用」「車両・設備費用」の3つに分けて把握しておくことが重要です。

国に納める費用(法定費用)

費用項目金額
登録免許税3万円(タクシーより低い)
運行管理者試験の受験料6,500円
第二種運転免許の取得費用20万〜30万円程度(教習所の場合)

行政書士に依頼する場合の費用目安

専門の行政書士に依頼することで、書類作成の時間を大幅に短縮し、申請ミスによる差し戻しのリスクを回避できます。行政書士法人シフトアップの報酬額一覧では、業界平均を下回る料金設定で対応しています。

開業費用の総額目安

費用カテゴリ目安額備考
車両費150万〜500万円以上高級セダン・ミニバンなど車種による
自己資金(6か月分)200万〜500万円程度規模・人件費・燃料費による
法定費用3万〜30万円程度第二種免許取得含む
行政書士費用20万〜40万円程度事務所により異なる
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「自分のケースだと開業費用の概算はどのくらいか知りたい」という段階でも構いません。費用の目安はお電話やLINEでもお伝えできます。お気軽にご連絡ください。

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都市型ハイヤー開業でよくある落とし穴

このセクションでは、実際の申請現場でよく見られる失敗パターンをご紹介します。年間860件超えの相談実績を持つ行政書士法人シフトアップだからこそ把握している、見落としがちなポイントです。

よくある失敗パターンと対策

失敗パターン内容対策
運行管理者試験の受験タイミングを逃した年2回しかないため、次の試験まで申請が止まる開業時期から逆算して早めに受験計画を立てる
第二種免許を後回しにしていた許可取得後も営業運転ができない状態が続く申請準備と並行して免許取得を進める
駐車場が営業所から2キロ超だった要件を満たせず書類受付を拒否される物件契約前に行政書士に距離確認を依頼する
資金要件に「2か月分」の古い基準を使った資金が不足して申請できない2019年改正後の「6か月分」で計算する
車両をすでに購入してから要件確認した要件に合わない車種だったため買い替えが必要に車両購入前に行政書士に確認する

都市型ハイヤーと一般乗用旅客を混同してしまうケース

都市型ハイヤーはタクシーと同じ「一般乗用旅客自動車運送事業」の許可が必要ですが、申請時の区分や要件の細部が異なります。一般的なタクシー向けの情報をそのまま適用すると、要件の見落としや書類の誤りにつながることがあります。

特に登録免許税の金額(タクシーは9万円、ハイヤーは3万円)や、営業区域の制限の有無など、細かな違いが複数あります。自動車系許認可の専門事務所に相談することで、こうした混同を防ぐことができます。都市型ハイヤーの開業方法についてさらに詳しく解説しています

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「自分で調べていたら情報が複雑でどれが正しいかわからなくなってきた」という方も歓迎します。行政書士法人シフトアップでは、都市型ハイヤーの許可申請を専門家が丁寧にサポートします。まずは現状をお聞かせください。

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まとめ

この記事では、都市型ハイヤー開業に関する以下の内容を解説しました。

  • 都市型ハイヤーとは:事前予約・貸し切り専門の旅客運送事業。タクシーや個人タクシーとは営業方法が異なる
  • 必要な許可:一般乗用旅客自動車運送事業許可(道路運送法第4条)。個人・法人どちらでも申請可能
  • 取得に必要な5つの要件:人・車両・営業所・駐車場・資金のすべてを満たす必要がある
  • 重要な人の要件:運転者は第二種運転免許が必須。運行管理者は旅客の試験合格が必要
  • 資金要件の注意点:2019年法改正により人件費・燃料費などはすべて6か月分が必要
  • 取得までの期間:申請から許可まで約4〜5か月。第二種免許・運行管理者試験の取得期間も加算して計画する
  • よくある落とし穴:運行管理者試験の受験タイミング・駐車場の距離要件・古い資金基準の使用など

都市型ハイヤーの開業は、要件の確認から書類作成まで専門知識が必要な申請です。スムーズに許可を取得したい場合は、自動車系許認可を専門とする行政書士への相談をおすすめします。

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「まず何から手をつければいいかわからない」という段階でも構いません。業界出身の行政書士が在籍する行政書士法人シフトアップへ、お気軽にご連絡ください。全国対応しております(来所不要)。

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  • この記事を書いた人
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行政書士法人シフトアップ 代表社員 川合智

川合 智

12年間の運送会社勤務経験を持ち、累計相談数は10,000件以上。運行管理者・配車・総務経理など運送事業の現場を知り尽くした圧倒的な業務ノウハウを基に運送業、貸切バス、介護タクシー、産廃収集運搬などの許認可をメインに日本全国対応で力強くサポート。
【保有資格】行政書士【商工会議所】名古屋商工会議所【著書】 トラック運送業の運輸局監査対策行政書士のための運送業許可申請のはじめ方

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