運送業と配送業の違いとは?運送業の種類についても解説

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運送業と配送業の違いとは?運送業の種類についても解説

皆さんは運送業と配送業の違いってご存知ですか?

運送業と配送業は言葉が似ていて、「荷物や人を運ぶ」という点では同じ業務をしています。そのため、同じような意味合いで使っている方がほとんどではないでしょうか。

同じ意味として混同されていまいがちな「運送業」と「配送業」ですが、ふたを開けてみると、実は全く異なる内容であることがわかります。
この記事では、運送業と配送業の違いについて、詳しく解説していきます。運送業の種類についても説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

運送業と配送業の違い

運送業と配送業の違いをざっくり説明すると、次のようになります。

  • 運送業:社外の人から運賃を受け取って、物や人を運ぶ事業
  • 配送業:比較的近距離・小口配送・短時間で荷物を運ぶ事業

 

運送業は運賃をもらって他社の荷物を運ぶ

運送業とは、物や人を運ぶ事業全体のことをいいます。
個人や法人などの社外の人から運賃を受け取って、決められた目的地まで荷物を運ぶのが主な特徴です。

 

配送業は自社の荷物を運ぶ

配送業は、比較的近距離・小口配送・短時間で荷物を運ぶ事業をいいます。
また、運送業が他人から運賃をもらって荷物を運んでいるのに対し、配送業では自社の荷物を運びます。自社の荷物になるので、もちろん運賃は発生しません。

しかし、子会社やグループ会社が代わりに貨物を運ぶ場合でも運賃が発生すれば、それは運送業となりますので注意が必要です。

 

配送業とは

大きな違いは国からの許可があるか

運送業と配送業の違いは、「国からの許可を得ているかどうか」という点です。
運送業を始める場合には、必ず国からの許可が必要になります。

一方で配送業の場合は、自社の荷物を運ぶだけになるので、運ぶ際の運賃も発生しません。そのため、国から許可をもらう必要もありません。

 

許可なく行う運送業は違法

国からの許可をもらわずに行う運送業は違反になります。

許可をもらっていない事業者が無許可営業を行った場合、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられます。また、悪質だと判断された場合は、懲役と罰金の両方が科せられる可能性もあります。

国からの許可をもらっているかどうかは、車両のナンバーで見極めることができます。ナンバーが緑や黒であれば、運送業として許可を得ている車両となります。

 

運送業とは?

運送業とは、個人や法人から運賃を受け取って、決められた目的地まで人や荷物を運ぶ事業のことをいいます。
しかし、一口に運送業といっても、その種類はさまざまです。ここでは運送業の種類や運ぶものの違いについて、詳しく解説していきます。

 

運送業は大きく分けて2つ

運送業は、人を運ぶ「旅客自動車運送事業」と、荷物を運ぶ「貨物自動車運送事業」の2つに分類されます。

もともとは「道路運送」としてまとめられていましたが、平成元年に成立した貨物自動車運送事業法によって、貨物の運送を事業として行う際には、貨物自動車運送事業法の許可が必要になりました。

 

旅客自動車運送事業

「旅客自動車運送事業」とは、自動車を使用して有償で旅客を運ぶ事業のことで、次の2つに分類されます。

  • 一般旅客自動車運送事業
  • 特定旅客自動車運送事業

 

「一般旅客自動車運送事業」は、個々の旅客から運賃をもらい、自動車で目的地まで運ぶ事業をいいます。さらに細かく分類すると、次の3つに分類されます。

【一般乗合旅客自動車運送事業】
路線を定めて不特定多数の旅客を運ぶ(例:路線バス、高速バス)
【一般貸切旅客自動車運送事業】
乗車定員が11人以上のバスを貸し切って旅客を運ぶ(例:観光バス、貸切バス)
【一般乗用旅客自動車運送事業】
乗車定員が10人以下の車両を使用して旅客を運ぶ(例:タクシー、ハイヤー)


一方で「特定旅客自動車運送事業」は、特定の乗客だけを目的地に運ぶ事業のことをいいます。
登下校の際に利用する特定の学校の生徒だけが乗車できる送迎バスや、従業員を工場に送るシャトルバスがこれに該当します。(例:スクールバス、企業の送迎バスなど)


「一般旅客自動車運送事業」と「特定旅客自動車運送事業」の大きな違いは、運ぶ人が特定されているか、そうでないかになります。

旅客自動車運送事業 一般旅客自動車運送事業 一般乗合旅客自動車運送事業 ・路線バス
・高速バス
一般貸切旅客自動車運送事業 ・観光バス
・貸切バス
一般乗用旅客自動車運送事業 ・タクシ-
・ハイヤー
特定旅客自動車運送事業 ・特定の乗客だけを運ぶ

一般貸切旅客自動車運送事業許可(貸切バス許可)とは?も併せてお読みください。

貨物自動車運送事業

「貨物自動車運送事業」とは、自動車で荷物を運ぶことを有償で行う事業のことをいいます。例として、トラック運送業などが挙げられます。

貨物自動車運送事業 一般貨物自動車運送事業
特定貨物自動車運送事業
貨物軽自動車運送事業
(軽自動車・125cc超えの自動二輪車)

 

貨物利用運送事業の種類

トラック運送業の種類

トラックで荷物を運送する「貨物自動車運送事業」は、次の3つに分類されます。

  • 一般貨物自動車運送事業
  • 特定貨物自動車運送事業
  • 貨物軽自動車運送事業

それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。

 

一般貨物自動車運送事業

トラックやバンなどの貨物自動車を使用して、他人から運送の依頼を受けた荷物を、有償で運ぶ事業のことをいいます。
運送業の一般的なイメージに最も近いものが、この「一般貨物自動車運送事業」にあたります。2tや4tトラック、大型車で荷物を運ぶことが多いです。

【運送業許可とは】種類/必要不要/要件/流れ/費用/期間すべて解説も併せてお読みください。

 

特定貨物自動車運送事業

特定の会社の荷物だけを、有償で運ぶ事業のことです。
メーカーや商社など、特定の1社の荷物だけを運ぶ系列会社がこれに該当します。
前述の「一般貨物自動車運送事業」と比べると、新規で特定貨物自動車運送事業の許可を取得されるのは圧倒的に少数です。

 

貨物軽自動車運送事業

軽自動車や自動二輪車(125cc超え)を使用して、他人から運送の依頼を受けた荷物を、有償で運ぶ事業のことをいいます。上の2つの事業とは異なり、個人事業主として、自分1人で車両1台から始められます。また、国からの「許可」ではなく、運輸支局で「届出」を提出するだけで事業を開始できるのも大きな特徴です。

【見逃しNG】黒ナンバー登録・取得方法(軽貨物運送)のココが知りたいも併せてお読みください。

 

トラック運送業が運ぶもの

トラック運送業が運ぶものは、次の3つに分類されます。

  • 消費関連貨物(農水産品、食料工業品、日用品など)
  • 建設関連貨物(木材、砂利・砂・石材など)
  • 生産関連貨物(金属、機械、石油製品)

「消費関連貨物」は40.7%、「建設関連貨物」は24.8%、「生産関連貨物」は34.5%の割合で運送されています。このデータから見て分かるように、トラック運送業は日々の暮らしや産業に必要なものを多く運んでいることがわかります。
(出典:「一般社団法人 東京都トラック協会」https://www.totokyo.or.jp/academy/data

 

運送業は国からの許可が必須

「一般貨物自動車運送事業」と「特定貨物自動車運送事業」などのトラック運送業を新たに始める場合は、国土交通省または地方運輸局から許可を得る必要があります。
許可書は、次の手順で発行されます。

  1. 許可の基準を満たすような事業計画を立てる
  2. 申請書を作成する
  3. 作成した申請書を運輸支局に提出する
  4. 運輸局による審査
  5. 内容に問題がなければ許可書が発行される
  6. 事業開始(許可から1年以内)


なお、「貨物軽自動車運送事業」は国からの許可ではなく、運輸支局で「届出」を提出するだけで事業を始められます。

行政書士法人シフトアップでは、新規運送業許可申請の手続きも1からサポートしています。運送業を始めたいと思っている方は、お気軽にご相談ください!

 

まとめ

いかがだったでしょうか?
運送業と配送業、同じような言葉ですが、実は運ぶ距離や時間、荷物の多さ、自社配送かそうでないかで、意味合いがまったく違ってきます。今回の記事を読んで、運送業と配送業の違いを正しく理解していただけたら幸いです。

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川合智

川合 智

運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★トラック運送会社に12年勤務後に開業。著書【行政書士のための運送業許可申請のはじめ方】★行政書士向けに運送業許可を教える「くるまスクール」主催者

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