市場拡大を続ける物流業界。街でも様々なタイプのトラックを見かけることが増えてきました。この記事をご覧の方の中でも、「これからドライバーを目指していてトラックのことを知りたい」「ドライバーとして働いるけど自分が運転するトラックのことしか分からない」「街で見かけたトラックのことを知りたい」といった方も多いのではないでしょうか。
この記事では、今さら聞けないトラックの基礎知識をわかりやすく解説していますので、参考にしてください。まずは、トラックの定義から解説します。
トラックの定義
そもそもトラックとは、貨物を輸送する自動車のことです。トラックの構造は大きく分けて、シャシ(フレーム)、ボディ(車体)、キャブ(運転席)に分類されます。
トラックの主な種類は6つ
トラックの種類は、ボディによって分類され、実に数千種類あります。その中でも、主要な6種類を見ていきましょう。
平ボディ車
平ボディ車とは、荷台がフラットで屋根がないトラックのことです。歴史上最も古いトラックとされていて、昔からよく街で見かける形状です。
荷台がフラットなので、積荷・荷下ろしがしやすく、積荷の大きさに制限が少ないことが特徴。壁や屋根がないことがネックとなり、近年は減少傾向にあります。
バンボディ車(箱車)
バンボディ車とは、荷台が箱型になっているトラックのことで、箱車といった方がトラック運送事業者にはなじみ深いでしょう。積荷を雨風から守れることや、冷凍・冷蔵もできることから需要が高まり、コンビニ配送などはほとんど箱車で行われています。
積荷・荷下ろしにリフトは使用できないため、人力で行う必要があります。
ウィング車
ウィング車とは、バンボディ車と同じ箱型で、荷台の両サイドが開閉できるトラックのことで、開閉部分がアルミでできているため、アルミウィング車ともいいます。現在、大型車の主流はこのアルミウィング車です。
後方からしか積荷・荷下ろしができないバンボディ車とは異なり、両サイドから積荷・荷下ろしができるウィング車は、大型の荷物でものせやすいことが特徴。電動で開閉するため、油圧装置やモーターなどで車両自体が重くなります。
クレーン車(ユニック車)
クレーン車とは、重い荷物をクレーンで吊り下げることによって、積荷・荷下ろしができるトラックのことです。アームが360度回転し、重量のある荷物を楽に積めるため、建設現場で活躍するトラックです。別名「トラッククレーン」「ユニック車」と呼ばれることもあります。
パワーゲート車(テールリフト)
パワーゲート車とは、リフトを搭載したトラックのことです。荷台の後ろにエレベーターのようなリフトがついていて、積荷・荷下ろしをサポートしてくれます。
なお、パワーゲートは商品名であり、正式名称は「テールリフト」「テールゲートリフター」と言います。
ダンプ車
ダンプ車とは、荷台の前方を持ち上げて傾けることができるトラックのことです。荷台にのせた土砂や砂利を簡単に滑り下ろせるため、解体現場や建築現場で活躍します。産業廃棄物収集運搬業で使用される車両もダンプ車が多く見られます。
なお、特殊トラック1種とはダンプ車のことを指します。
トラックのナンバープレートの基礎知識
自動車を識別するために付けられるナンバープレート。トラックにも、もちろんナンバープレートが付けられます。
トラックに付けられるナンバープレートは、大型トラックは「1」から始まる番号、小型トラックは「4」から始まる番号となります。営業用トラックであれば「あ」「か」行がつきます。
なお、「お」と「あ」と形状が似ているため、「お」の代わりに「を」が代用されています。
トラックの「最大積載量」とは
トラックには、安全に走行する目的で最大積載量が定められています。最大積載量は、車体の大きさや構造などによって異なりますが、計算式があるため下記でご紹介します。
最大積載量を決める計算式
最大積載量=車両総重量−(車両重量+乗車員等の重量)
最大積載量は、上記の式によって算出されます。なお、一般的に「4t車」「10t車」などと呼ばれるトラックですが、これは標準積載量なので注意が必要です。
標準積載量が4tの「4t車」でも、クレーンなどが装備されると、クレーンの重量が引かれるため、実際に積載できる重量は4tを下回ります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。トラックの基礎知識について、ポイントを絞って解説しました。トラックドライバーの方はもちろん、荷主の企業や物流担当者の方も、最低限の知識を持って業務に取り組んでいきましょう。
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