レンタカー業許可申請や許可取得の要件、許可取得までの期間やわナンバー登録方法などについてのざっくりした解説と、レンタカー業を開業するときのメリットとデメリットについて年間相談件数430件超えのレンタカーのプロ事務所が解説いたします。
レンタカー許可取得をご検討中の方は是非ご覧ください。まずはレンタカー許可について見ていきましょう。

レンタカー許可申請についてざっくり解説
ここからは、レンタカー事業と許可取得の要件
レンタカー事業許可とは
「レンタカー事業」は、自家用自動車を他人に貸して、その利用料をもらう事業のことで、正しくは「自家用自動車有償貸渡業」と言います。
レンタカー業を行うために必用なのが「レンタカー事業許可(正しくは自家用自動車有償貸渡業登録)」です。
レンタカー事業許可申請は、国土交通大臣の許可を得るために「レンタカー事業を行う事業場(営業所)」を管轄する運輸局長あてに、貸渡約款を含む申請書類を提出して審査を受けます(道路運送法第80条)。
レンタカー許可の要件
レンタカー許可を取得するには下記の要件すべてをクリアする必用があります。
- 申請者が欠格事由に該当しないこと(個人の場合は事業主、法人の場合は役員全員が1年以上の懲役や禁固刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から2年を経過していることなど)
- 貸渡自動車が事故を起こした場合に備えて、対人保険8000万円以上、対物保険200万円以上、搭乗者傷害保険500万円以上の自動車保険に加入すること
- レンタカー事業に使用する車両すべてを停めることができる駐車場を確保していること
レンタカー許可取得までの期間
レンタカー許可申請の受付から許可が出るまでの期間は、およそ1カ月です。
※地域によっては1カ月を待たずに許可が出ることもあります。
レンタカー許可申請に必要な書類
レンタカー業許可申請には、申請書類や貸渡約款などの作成が必用となります。
※貸渡約款は、レンタカー事業を行ううえでの細かな決まり事を法的な根拠をもとに記載したものです。
わナンバー登録はどのように行うのか?
レンタル車両のわナンバー登録は、地域によって方法が少し異なります。
中部地域はレンタカー許可取得と同時に交付される「レンタカー事業者である証明書」をわナンバー登録する車両台数分コピーし、車両の変更・移転登録申請書と併せて営業所を管轄する陸運局へ提出します。
その他の地域では、運輸局で「事業用自動車等連絡書」の交付を受け、車両の変更・移転登録申請書と併せて営業所を管轄する陸運局でわナンバー登録を行います。
レンタカー許可申請は行政書士に依頼した方が良いのか?
ご自身でレンタカー許可申請を行う場合、インターネットで申請書の書き方を調べたり、事業所管轄の運輸支局(名古屋市は愛知運輸支局)まで足を運ぶなどの時間が必要です。
既に、中古自動車販売業や自動車整備業など、事業を営んでいらっしゃる場合は、事業を休んで平日の昼間に申請に行き、書類に不備があれば何度も訂正するなど、直接の売上を生まない時間を費やすことになります。
この「売上を上げない時間をどう考えるか」を行政書士に依頼するかどうかの判断基準にして頂けると良いかと思います。
弊社シフトアップでは、レンタカー許可申請書類を最短1日で作成します。
レンタカー事業開業に必要な費用
レンタカー事業を開業する際にかかる費用は主に下記のとおりです。
※お客様の置かれた状況により変動します。
- レンタカー許可取得を行政書士に依頼する場合の手数料
- 登録免許税9万円(必ず必用です)
- 車両を購入する場合は、その費用
- レンタル車両を駐車する駐車場を借りる場合は、その賃料
- カーシェアリングを行う場合は、アプリやシステムの開発費用
レンタカー事業許可申請コースの報酬
自家用車などをレンタルするための許可を取得する場合の当事務所手数料と、国に治める税金などの一覧です。ご不明な点がございましたら【 フリーダイヤル0120-769-731 行政書士法人シフトアップ】まで遠慮なくお問い合わせください。※全国対応しております。
サービス名 | 報酬額(消費税別途) | 法定費用(登録免許税) | 費用合計 |
---|---|---|---|
レンタカー事業許可 書類作成と提出代行 | 58,000円 | 90,000円 | 148,000円 |
レンタカー業開業の3つメリットと2つのデメリット
レンタカー業で開業するときのメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット1|工場代車で売上アップ
例【整備工場が修理時に貸し出す車両が工場代車の場合】
自動車整備工場が修理時に貸出す車両が工場代車の場合、自動車保険の代車特約による代車代を保険会社に請求しても、車種による平均的な金額しか支払われません。カローラクラスで1日5,000円ほどです。
これが、レンタカー事業の許可を取得することでレンタカー代は自社で決めた金額を請求することができます。
自社で決めた貸渡しの金額がカローラクラスで8,000円と定めれば、保険会社には「8,000円×貸渡の日数」を請求できるようになり、今まで無料で貸し出していた工場代車が、利益を生むようになります。
※あまりに過大な請求はできませんのでご注意ください。
メリット2|眠っていた下取り車で売上アップ
眠っている下取り車はありませんか?
下取りした車両をそのまま放置しておいても何も利益を生みません。抹消登録をしない限りは自動車税までかかってしまいます。
レンタカー事業許可を取得すれば、その下取り車をレンタカーとして車検時の代車等にして貸し出し、車検費用に上乗せしてレンタカー費用を利用者から頂くことが可能となります。
メリット3|フロント商品としての利用
自動車販売業などではレンタカーを貸し出すことで利用者の潜在的なニーズを引き出して購買欲をそそり、自動車販売につなげることができます。
レンタカーサービスはフロント商品として、バックエンド商品として自動車を売ることが可能です。
人間は大きな買い物をするには時間がかかるものです。レンタカーとして安く貸出すことで、自動車購入がしやすくなり顧客の自動車購入までの時間も短縮できます。
ボルボが車検時や事故時に同様のことをしているのは、正にお客様の購買意欲をかきたてるためですね。
※フロント商品とは、一番購入して欲しい商品(バックエンド商品と言います)を購入してもらうために提供する、お客様が手に取りやすい商品のことです。
デメリット1|開業には市場ニーズの把握が必要
自動車整備工場などは、下取り車をレンタカーとして登録すれば経費はさほどかかるものではありません。
しかし、そういった仕入の経路がない場合はコストがかかるので、どの程度の需要があるかを見極めて導入しないと利益を生み出すことができません。
また、レンタカーの利用者さんは慣れていない車を運転するため、事故の確立が高くなります。利用者が事故を起こした場合に自社の自動車保険を使って対応すれば当然保険料は上がります。
デメリット2|自動車任意保険料のアップ
レンタカー車両としてわナンバー登録した車両は、自家用車に比べて自動車任意保険の支払い金額が高くなります。
これは不特定多数の利用者が使用すると事故の確立が高くなるからです。保険会社は事故をする確立の高さで保険料を決めるので仕方ありませんね。
デメリット3|事故の確率が高い
上でも触れましたが、レンタカーは不特定多数の利用者が運転することになります。利用者は運転に慣れていない自動車を乗るわけですから当然事故の確立が高くなります。
レンタル車両の事故時に、ご自身の自動車保険か利用者の自動車保険のどちらを選択するかは自由です。しかし、最近では自動車を所有していても民間の任意保険に加入していない方が多いので注意が必要です。
事故に備えて、車両貸渡しの際に1日単位で加入できるドライバー保険などへの加入を義務付けるなどして対策を取りましょう。
レンタカー協会へ加入すべきか?
この記事の筆者は、レンタカー協会へ話を聞きに行ったこともありますが、レンタカー協会加入は、レンタカー事業者にはあまりメリットがないと感じました。
会費を支払っても、会報が送られてくるだけの印象を受けたからです(レンタカー協会が悪いと言っているわけではありません)。
協会へ加入するかどうかは最終的にお客様の判断するところになりますので、筆者の感想は参考にして頂ければとおもいます。
まとめ
レンタカー許可申請と、開業におけるメリットとデメリットをまとめました。わナンバー登録する車両を安価で仕入れるか、すでにお持ちの方であれば参入は比較的簡単な事業です。
弊社シフトアップで月平均10件ほどのレンタカー許可申請のご依頼を頂いている事実がその証拠と言えます。
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