点呼簿の記載方法

コラム

点呼とは?運送業における種類・実施方法・罰則・点呼記録簿[様式あり]

トラック運送事業者に必須の点呼。しかし、点呼とは何か、どんな種類があるのか、その実施方法や記録の仕方などについてよく理解していない方も多いはず。

そこでこの記事では点呼の実施方法やその種類、罰則、点呼記録について詳しく解説します。

なお、記事の最後で点呼簿のエクセル様式をダウンロードして頂けるのでご活用ください。

 

点呼とは?

点呼とは、ドライバーの健康状態などを把握するために義務付けられている、トラック運送事業者が行う輸送の安全に関する取り組みの一つです。ドライバーがトラックへ乗務する前に行う乗務前点呼と、と乗務終了後に行う乗務後点呼、乗務中に行う中間点呼があります。

点呼は所属する営業所単位でドライバーに対して対面により実施することが基本です。

例外として、1泊2日以上の運行により遠隔地で乗務を開始・終了するため、乗務前点呼または乗務後点呼を対面で実施できない場合に限り、電話等による点呼でも良いとされています。ただし、乗務前点呼と乗務後点呼のいずれかは必ず対面で実施する必要があります。

車庫と営業所が離れている場合、早朝・深夜等に運行管理者や運行管理補助者が営業所に出勤していない場合等は特別な理由には該当しませんので注意して下さい。

 

誰が実施するのか

緑ナンバー車両の点呼は運行管理者または運行管理補助者が執行します。運行管理補助者は月の3分の2まで運行管理者に代わって点呼を執行することが可能です。

つまり、月の3分の1は運行管理者が点呼を実施しなければいけません。

運送業許可|運行管理者の要件の整理はこれでカンペキも併せてお読みください。

 

点呼の実施方法

点呼はいつ実施するのか|3種類の点呼

先ほどご説明した通り点呼の種類は乗務前点呼、乗務後点呼、中間点呼の3種類です。それぞれの内容について下記で見ていきましょう。

 

乗務前点呼

乗務前点呼とは運転者が当日の業務を行うために、初めてトラックへ乗務する前に実施する点呼のことです。対面で実施することが基本ですが、長距離輸送などで定められた点呼場所による点呼実施ができない場合は、電話等による点呼も認められています。

 

乗務前点呼のタイミング

実施のタイミングは、乗務の5分~10分前の間で決めておくのが良いでしょう。なぜなら、乗務開始の30分以上前に実施すると、点呼実施から乗務開始までの間に運転者の健康状態が悪くなったり、場合によっては飲酒するといった可能性があるからです。

乗務前点呼を実施するタイミングは、会社ごと、あるいは営業所ごとに運行管理規定で定めておきましょう。

 

乗務後点呼

乗務後点呼とは運行終了後に実施する点呼のことで、トラックを車庫へ駐車した後速やかに行う必要があります。

ドライバーの中には、運行終了後に集配場で何時間も他のドライバーと話をしてから帰庫する。あるいは帰庫後、営業所や点呼場へ寄る前に車庫で業務以外のことを数時間行ってから点呼を受けるというドライバーがいる会社も少なくありません。

これでは正確な拘束時間の管理ができないばかりか、余分な残業代が発生してしまいます。社内ルールを決めて、運行終了後は速やかに帰庫し乗務後点呼を行うようにして下さい。

 

乗務後点呼のタイミング

乗務後点呼のタイミングは、帰庫後5分以内に行うのが良いでしょう。乗務終了後の車両整備や洗車などは、乗務後点呼が終了してから実施するようドライバー教育を行ってください。

乗務後点呼を行うタイミングは運行管理規定で定める必要はありませんが、社内ルールとして定めておきましょう。

 

乗務後点呼でドライバーが報告する事項

乗務後点呼の際、ドライバーは自動車・道路および運行の状況と交代運転者に対する通告を行います。

具体的には、事故の有無や配送遅延の有無等について運行管理者(交替運転者がいる場合には交替運転者にも)報告します。

 

中間点呼

中間点呼は2泊3日以上運行の場合に実施する点呼です。営業所で定めた点呼実施場所では、乗務前と乗務後の点呼が共に対面で実施できない場合のみ認められている非対面点呼で、電話やスマートフォンのアプリケーションなどで実施します。

中間点呼は、乗務中の少なくとも1回、電話等で行う必要がありますので、2泊3日以上運行の場合は、乗務前と乗務後だけ電話で行えば良いということではないのでご注意ください。

なお、1泊2日運行の場合は、乗務前または乗務後のいずれかは対面で行うことになるため、中間点呼は不要です。

 

点呼時間についての注意点

乗務前点呼は、ドライバーが業務を行うためにその日に初めてトラックへ乗務する前に行います。したがって、点呼を実施した時刻はトラックが動き出す前ということになります。乗務後点呼に関しては、当然トラックの帰庫後に実施することになります。

点呼簿の記録がトラックの出庫後に乗務前点呼を実施したことになっていたり、帰庫前に点呼を実施したことになっているということはあり得ないので注意して下さい。

 

無点呼運行の罰則

点呼未実施の場合は以下のような行政処分となります。

  • 点呼未実施19件以下:初違反で警告、再違反で10日車
  • 点呼未実施20件以上49件以下:初違反10日車、再違反20日車
  • 未実施50件以上:初違反で20日車、再違反で40日車
  • 全ての点呼を実施していない:30日間の営業所停止

 

点呼記録への記載事項

点呼を実施したら、その内容を点呼記録簿に記載・保管します。点呼記録への記載事項は、各種点呼に応じて国土交通省通達「貨物自動車輸送安全規則の解釈及び運用について」で下記のように定められています。

 

乗務前点呼の記録事項

  1.  点呼執行者名
  2. 運転者名
  3. 乗務するトラックの登録番号または識別できる記号、番号等
  4. 点呼日時
  5. 点呼実施方法:アルコール検知器の使用の有無・対面または対面でない場合の具体的な点呼方法
  6. 酒気帯びの有無
  7. 運転者の疾病、疲労、睡眠不足の状況
  8. 指示事項
  9. その他必用な事項

8の指示事項は、当日の天候、道路、運行状況その他必用な事項に応じ、点呼時に必ず乗務員に関する指示を与え、その内容を点呼記録の指示事項欄に載します。

 

中間点呼の記録事項

  1. 点呼執行者名
  2. 運転者名
  3. 乗務するトラックの登録番号または識別できる記号、番号等
  4. 点呼日時
  5. 点呼実施方法:アルコール検知器の使用の有無・対面または対面でない場合の具体的な点呼方法
  6. 酒気帯びの有無
  7. 運転者の疾病、疲労、睡眠不足の状況
  8. 指示事項
  9. その他必用な事項

※8、9は乗務前点呼と同様

 

乗務後点呼の記録事項

  1. 点呼執行者名
  2. 運転者名
  3. 乗務するトラックの登録番号または識別できる記号、番号等
  4. 点呼日時
  5. 点呼実施方法:アルコール検知器の使用の有無・対面または対面でない場合の具体的な点呼方法
  6. 自動車、道路および運行の状況
  7. 交替運転者に対する通告
  8. 酒気帯びの有無
  9. 運転者の疾病、疲労、睡眠不足の状況
  10.  その他必用な事項

7の交替運転者に対する通告とは、乗務終了後に他の運転者と交代するときに、交替運転者に対して自動車、道路および運行の状況に対して知らせることをいいます。

 

点呼記録の保管期限

点呼記録の保管期限は1年です。保存方法に決まりはありませんが、管理のしやすいように月ごとに保管しておくことをおすすめします。

 

点呼簿のダウンロードはこちら

点呼簿(エクセル版)のダウンロードは下記のボタンをクリックまたはタップして下さい。

 

※ダウンロード頂いた書類に関するお問い合わせは受付ておりません。

 

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  • この記事を書いた人
川合智

川合 智

運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★トラック運送会社に12年勤務後に開業。著書【行政書士のための運送業許可申請のはじめ方】★行政書士向けに運送業許可を教える「くるまスクール」主催者

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