運送業許可

緑ナンバー取得の条件に関する質問にプロが回答

行政書士法人シフトアップ 代表社員 川合智

川合 智

12年間の運送会社勤務経験を持ち、累計相談数は10,000件以上。運行管理者・配車・総務経理など運送事業の現場を知り尽くした圧倒的な業務ノウハウを基に運送業、貸切バス、介護タクシー、産廃収集運搬などの許認可をメインに日本全国対応で力強くサポート。
【保有資格】行政書士【商工会議所】名古屋商工会議所【著書】 トラック運送業の運輸局監査対策行政書士のための運送業許可申請のはじめ方

弊社シフトアップは年間860件以上の緑ナンバー取得のご相談を頂きますが、相談を受けてから1ヵ月以内に許可申請できる人は全体の1割ほどで、

9割のお客様は、

  • どうしてもっと早く相談してくれなかったの?
  • 許可を取ろうとする前にこれだけは押さえて欲しいかったのに。

と思われる方です。

この記事では、これまで受けた相談内容をもとに緑ナンバーの申請をする前に、特に注意しておいていただきたいことをまとめました。

※この記事では一般貨物運送事業のことを「緑ナンバー」と記載しています。

シフトアップ代表の川合が解説する「運送業許可を取りたいと思ったら何から考えるべき?」

当所代表の川合が運送業許可を取得をご検討されている方向けに”運送業許可を取得したいと思ったら何から考えるべき?”について、わかりやりやすく解説しています。

これから運送事業を展開される方、事業を拡大される方にもぜひご視聴いただいたい内容となっておりますので、ぜひ一度ご覧ください!

しふとあっぷチャンネルこちらからご覧ください。

人に関すること

一人で緑ナンバーは取れるのか?

結論から言うと、一人で緑ナンバーは取れません。それでも多くの人、特に現状他の運送会社でドライバーをやっている方から「一人で緑ナンバーを取りたいんだけど」とご相談を頂きます。

緑ナンバーを取るには、最低でも6人の人員を確保する必用があります。

内訳は以下の通りです。

  • 運行管理者1人
  • ドライバー5人

※運行管理者はドライバーを兼任できません。整備管理者も必用ですがドライバーや運行管理者を兼任できるため、運送業許可を取るには最低でも6人必用となります。

 

緑ナンバー後に社会保険・労働保険の加入が必要です

緑ナンバー取得後は、個人事業主であっても、法人であっても社会保険と労働保険の加入が必用となります。

※社会保険=健康保険と厚生年金のこと。
※労働保険=雇用保険と労災保険のこと。

社会保険と労働保険に加入すれば「保険料」を納めなければなりません。保険料は売上に関係なく必用となる「経費」です。

例えば給料の額を30万円とした場合、愛知県では労使併せて約4万円ほどの保険料が必用となります。

このうち、約半分は使用者が支払うので、2万円×5人分=10万円は毎月の経費が発生することになります。

保険料という経費が発生することを加味して、事業の計画を立てるようにしましょう。

 

運行管理者試験の受験は計画的に

運行管理者試験は年に2回。3月と8月にしか行われません。

シフトアップに緑ナンバーを取りたいとご相談いただく方の中には、運行管理者試験をこれから受けるという方もいらっしゃいます。

例えば、年末までに運送業許可を取って運送業を開始したいという方から7月に相談が来たとします。

運行管理者の試験はこれから受験するつもりと考えていたらどうでしょう。

すでに、5月で8月の運行管理者試験の申込受付は終わっているため、来年の3月に受験して合格しなければ運行管理者を確保できません。

ということは年内の運送業許可取得はできないことになります。

重要なので繰り返しますが、運行管理者試験は3月と8月の年2回しか行われません。予定通り運送業許可が取れるようにするため、計画的に受験してください。

 

整備管理者も必ず必用になります

緑ナンバーを取るためには、必ず整備管理者を確保しなければいけません。

もし整備管理者となる人が自動車整備士などの資格を持っていなければ、2年以上の実務経験を利用して整備管理者となることになります。

実務経験とは、

  • トラック運送会社などで整備管理者をやっていた期間
  • ドライバーとして日常点検や車両の整備管理等をやっていた期間
  • 認証工場でトラックの点検整備をやっていた期間

などのことです。

実務経験を利用して整備管理者となる人は勤務していた運送会社などに実務経験を積んだことの証明として、書類に会社の証明をもらう必用があります。

※実務経験の証明書類に代表社印を押す捺印ルールは現在は廃止されています。

 

運送業に使用する事務所と駐車場に関すること

緑ナンバー取得を急ぐなら理想を低く持つべし

なぜ、理想を低く持った方が良いかというと、思い通りで使い勝手の良い事務所や駐車場はなかなか見つからないからです(都市部へ行くほど、この傾向は強くなります)。

駐車場の中に事務所が併設されていた方が使い勝手が良いのは間違いありません。

しかし、ただでさえ少ないトラック運送業に使用できる駐車場。事務所が併設できる物件はごくわすかです。

加えて、国道や県道沿いの広い接道を持つ駐車場であるとか、賃料の安い駐車場でトラック運送業に使用する事務所も併設できる物件となると競馬で万馬券を当てるようなものです。

急いで緑ナンバーを取得する必用はないという方以外は、なるべく理想を低くもって、最低限この条件は外せないというものを決めて物件探しすることをおすすめします。

 

良い土地が見つかってもすぐに契約しないで!

シフトアップへ緑ナンバー取得のご依頼をいただくお客様の1割ほどが、すでに運送業に使用する事務所や駐車場の賃貸契約をしていたり、土地を購入しています。

この場合で怖いのは、契約または購入した土地が緑ナンバーを取得するための条件に合致していなかった場合です。

条件に合致していなければ別の場所を探すしか方法はありません。賃貸なら敷金や保証金は返ってこない可能性もあります。購入していたら目も当てられません。

余分な経費がかかることのないよう、トラック運送業に使用する事務所や駐車場を契約する前に必ず緑ナンバー専門の行政書士法人に調査を依頼してください。

 

不動産仲介業者の言うことを鵜吞みにしない

 

不動産仲介業者の言うことを鵜吞みにしない

「不動産仲介業者は、土地のことなら何でもわかっている」

一般的にそう思いがちです。ですから「トラック運送業に使用できる場所です」と物件を紹介してもらっても、大方は運送業許可取得の条件に合致しません。

弊社シフトアップのお客様も例外ではありません。

緑ナンバー取得のご依頼をいただいたあと、不動産仲介業者に紹介してもらったという物件を調査すると、運送業許可取得の条件に合致していない場所であることが本当によくあります。

不動産仲介業者で運送業許可について知っている方は数%しかいません。9割以上の業者は知らないと思ってください。

 

事業開始資金に関すること

緑ナンバー取得にはまとまったお金が必用です

「緑ナンバーを取得したいのだけど、今は自己資金が全然ありません。どうしたら良いですか?」

これもよくあるご相談です。自己資金、つまり事業開始に必要な資金がまったくない状態では緑ナンバー取得はできないし、例え取れたとしても会社を運営していくことができません。

ですから、自己資金は最低でも1,500万円~2,500万円ほど貯めてから緑ナンバー取得に向けて動き出しましょう。

1,500~2,500万円の自己資金を持っていれば、もしそれ以上に開業資金が必用になったとしても、経験上ほとんどのお客様はなんとか捻出されています。

 

緑ナンバーを取った後しか融資は受けられないのが現実です

「今は自分で貯めた自己資金はないけど、銀行で融資を受けて緑ナンバーを取るつもりです。」

これもよくあるご相談です。すでに個人事業や会社をやっていて銀行との付き合いがあるという方以外は、緑ナンバー取得前に融資を受けることはできないと思ってください。

創業時の融資が受けやすいという日本政策金融公庫でも、それは同じです。

ビジネスを始めるために計画的にお金を貯められる人しか金融機関はお金を貸してくれないということです。

 

出資してあげるという言葉には注意する

過去にシフトアップへ緑ナンバー取得のご依頼者を頂いたお客様で「許可申請に必用な資金を出資してくれる人がいる」と言った方で、実際に許可申請された方は1割もいません。

話を詰める段階で出資すると言っていた人が尻込みするか、揉めて話はなくなります。

もし、あなたに出資しても良いという方がいれば、確実に出資してもらえることを証明するため、少額でも良いので許可申請前に自信の口座へ振り込んでもらうようにして下さい。

 

周りのトラック運送事業者さんに関すること

周りのトラック運送事業者さんの言うことに耳を傾けすぎない

  • 市街化調整区域の駐車場でもプレハブで事務所登録ができる。
  • 駐車場には必ず建屋がないと申請できない。
  • 運行管理者も含めて5人いれば運送業許可が取れる。
  • 仮眠室は必ず設けないといけない。
  • 営業所を新設するときの事務所は市街化調整区域にあっても良い。
  • 「駐車場の出入口はどこにあっても良い。

これらは弊社シフトアップのお客様が、付き合いのあるトラック運送会社の社長から聞いたという言葉の一部です。

 

正直に申し上げて、すべて間違いです。

 

かつて、トラック運送業界に身を置いていた私も運送業界は先輩後輩の関係や、横のつながりが強いのは承知しています。

ただし、緑ナンバーの取り方に関しては、あまり正確な情報をお持ちの方は少ないので、周りの運送事業者が緑ナンバー取得に関して言うことは、聞き流した方が良いようです。

 

まとめ

緑ナンバーを取得するうえで特に注意すべきことをまとめてみました。

緑ナンバーを取ると決めたらインターネットや周りの人から色んな情報が入ってくると思います。

すべてが間違いだとは言いませんが、正しい知識を教えてくれる人を探さないと情報の波にのまれることになります。

運送業許可申請に関する疑問は運送業専門の行政書士法人シフトアップへご相談いただくことがベストな選択です。大切なお客様のご相談には正しい情報をご提供させていただきます。

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