運送業の休憩や拘束期間の基準は?営業所や睡眠施設の要件も紹介

行政書士法人シフトアップ 代表社員 川合智

川合 智

12年間の運送会社勤務経験を持ち、累計相談数は10,000件以上。運行管理者・配車・総務経理など運送事業の現場を知り尽くした圧倒的な業務ノウハウを基に運送業、貸切バス、介護タクシー、産廃収集運搬などの許認可をメインに日本全国対応で力強くサポート。
【保有資格】行政書士【商工会議所】名古屋商工会議所【著書】 トラック運送業の運輸局監査対策行政書士のための運送業許可申請のはじめ方

トラックドライバーは、数ある職種の中でも休憩時間の管理や把握が難しいといわれています。

他の職種と基準が異なる点もいくつかあるため、休憩時間や拘束時間のルールを把握しないまま、組まれた配送スケジュールをこなすドライバーも多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、運送業の休憩時間や拘束時間の基準を解説します。
休憩室や営業所、睡眠施設の要件についても取り上げるので、ぜひ参考にしてください。

目次

トラックドライバーの休憩や拘束時間は?

トラックドライバーは事業所を離れて業務に従事するので、休憩時間や拘束時間の管理が不十分になりやすいです。

また、他の職種と比べて基準が複雑なため、今ひとつ理解できていない方もいるでしょう。

2019年には労働基準法の一部が改正され、トラックドライバーに関しても2024年の4月から時間外労働などの規制(改善基準告示)が改正されます。

休憩時間や拘束時間について、今一度確認しましょう。

 

休憩時間は4時間ごとに30分

ドライバーが連続して運転できる時間は、最大4時間と定められています。

運転開始から4時間以内、もしくは4時間が経過した直後に、車両を停めて30分以上の休憩を取らなければなりません。

しかし、状況によっては必ずその時間に休憩を取れないケースもあります。そのような場合は、合計30分以上の休憩を分割して取ることも可能です。

ただし、分割する場合、1回の休憩時間の最低ラインは10分となります。
下回る場合は休憩と認められないため注意が必要です。

また特例として、SAやPAに駐停車できない場合でやむを得ず4時間を超える場合は、4時間30分まで延長できます。

 

拘束時間の基準は1日13時間

拘束時間とは、運転時間と休憩時間を合わせた時間をいいます。

トラックドライバーの拘束時間は1日13時間までです。
やむを得ず延長する場合は15時間が上限で、14時間を超える業務はドライバー1人につき週2回までしかおこなえません。

ただし特例として、宿泊を伴う場合は週2回を限度とし、最大16時間まで延長できます。

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運送業は休憩時間の管理が難しいと言われるワケ

運送業は以下の理由から、休憩時間の管理が難しいといわれています。

  • 労働時間の管理ができない
  • 荷待ちの待機時間が難しい

それぞれ見ていきましょう。

 

労働時間の管理ができない

デジタコやトラックに搭載されたGPSで、位置情報や運輸状況の確認は可能ですが、ドライバーがいつ休憩を取っているかまでは把握できません。

そのため、出勤時刻や退勤時刻はタイムカードで管理し、休憩時間はドライバー自身で運転日報に記載する方法を取る必要があります。

しかし、休憩時間を細かく記録できるドライバーはほとんどいません。
もし記録していたとしても、本当か確認する方法がないのが現状です。

 

荷待ちの待機時間が難しい

荷待ちとは、荷物の積み下ろしや指示待ちで、ドライバーが待機している時間をいいます。数分で終わるケースもあれば、遅延や荷主側の都合で数時間待つこともあります。

国土交通省がおこなった調査によると、荷待ちが発生した半数以上で、1時間以上の待ちがあったという結果が出ています。
(出典:荷待ち時間のサンプル調査について|国土交通省

基本的に荷待ちは休憩時間にはならず、ほとんどが労働時間とみなされます。

その理由として、厚生労働省が定める以下の定義が挙げられます。

休憩時間は労働者が権利として労働から離れることが保障されていなければなりません。従って、待機時間等のいわゆる手待時間は休憩に含まれません。

(引用元:労働時間・休憩・休日関係|厚生労働省

つまり、ドライバーがいつ呼ばれるかわからない荷待ちの時間は、労働時間とみなされます。

 

運送業の休憩を改善する方法は?

運送業の休憩を改善する方法は?

運送業の休憩時間の管理を改善する際は、以下4つのポイントを意識しましょう。

  • 休息期間の確保
  • 運転時間の限度を守る
  • 分割休息の特例を利用する
  • 時間外労働や休日労働の限度を守る

それぞれ解説します。

 

休息期間の確保

まず大前提として、十分な休息期間を確保する必要があります。

現時点では、1日の休息期間は「勤務終了後に継続8時間以上確保するもの」と定められています。

2024年4月の改善基準告示改正後は、継続11時間以上の確保を基本として、原則9時間を下回らないようにしなければなりません。

 

運転時間の限度を守る

運転時間の限度とは、1日あたりで運転が可能な時間のことで、2日を平均して1日あたり9時間までと定められています。

平均値は、以下のように起算日の前日と翌日で区切って計算します。

  • (特定日の運転時間+前日の運転時間)÷2
  • (特定日の運転時間+翌日の運転時間)÷2

平均値の両方が9時間を超える場合は、違反となります。

この説明だとイメージが付きにくいので、以下の3つのケースを例に挙げましょう。

特定日の前日特定日特定日の翌日
ケース①9時間9時間10時間
ケース②10時間9時間10時間
ケース③10時間8時間10時間

この場合だと、ケース②のみ両方の平均値が9時間を超えるためNG。
ケース①は1日のみ平均9時間を超えていますが、もう一方は超えていないので違反にはなりません。

 

分割休息の特例を利用する

通常、ドライバーには8時間以上の休息を与えなければなりません。

しかし状況によっては、規則通り休むことが困難なケースも出てきます。
その際に役立つのが分割休息で、主な内容は以下のとおりです。

  • 拘束時間中や直後に分割して休息を与える
  • 与えられる休息期間は1回あたり4時間以上、1日の合計で10時間以上
  • 一定期間(2~4週間程度)における全勤務回数の2分の1が対象

わかりやすくいえば、本来業務後にまとめて与えるべき休息期間を、業務の途中や業務後に分割して与えるというものです。

例を基に、制度の内容を確認しましょう。

7:00~14:0014:00~19:0019:00~1:001:00~6:006:00~13:00
輸送業務①休息
(5時間)
輸送業務②休息
(5時間)
輸送業務

このケースでは、始業した午前7時から24時間以内に、1回4時間以上、合計10時間以上の休息が取れているので、分割休憩に該当します。
※トラックドライバーの1日は、始業から起算して24時間です。

休息期間の合計が10時間以下だったり、1回が4時間に満たない場合は認められないため、注意が必要です。

 

時間外労働や休日労働の限度を守る

時間外労働や休日労働の限度を守ることは、トラックドライバーの休憩時間の改善につながります。

現時点では、時間外労働や休日労働の限度は1日16時間、1ヶ月293時間です。
労使協定を結んでいる場合は、1ヶ月320時間まで延長が認められます。

2024年4月に改善基準告示が改正された際には、1日15時間、1ヶ月284時間まで可能です。
こちらも労使協定を結んでいれば、1ヶ月310時間まで延長できます。

なお、休日労働の回数の限度は2週間に1回です。

(参考資料:トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント|厚生労働省

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運送業を休憩・休みなしにするとどうなる?

事業者がトラックドライバーに適切な休憩や休息期間を与えなかった、または把握できていなかった場合、以下のような事態が起こる可能性があります。

  • 労働者から残業代を請求される
  • 損害賠償を請求される

それぞれ見ていきましょう。

 

労働者から残業代を請求されることも

ドライバーに対して、事業者が十分な休憩や休息期間を確保できなかった場合、残業代を請求されることがあります。

未払い残業代が請求された際、ドライバーが信用性の高い証拠を揃えていて、事業者側の管理が不十分で適切な記録を提示できなかった場合は、ドライバーに有利な判断が下されます。

 

損害賠償を請求されることも

ドライバーに休憩や休息を与えずに働かせていたことによって過労死や事故が起きた場合は、事業者が管理義務違反を問われます。

その結果、高額な損害賠償を請求される可能性があります。

運送業は、運行上の安全を確保するために、定められた時間分は休憩や休息を取らなければなりません。

それに伴って、運送業許可では、営業所だけでなく休憩室や睡眠施設を設けることが条件となっています。

以下で詳しく解説するので、併せてチェックしましょう。

 

運送業許可における営業所(事務所)の要件とは

運送業許可における営業所(事務所)の要件とは

運送業許可に使用する営業所の要件とは何か、貨物自動車運送事業法施行規則や局長通達などで下記のように定められております。

  1. 駐車場から直線距離で10km以内の場所にあること(地域により異なります)
  2. 賃貸借契約書や登記簿謄本などで適切な使用権限があることを証明できること
  3. 基本的に「市街化調整区域」にある建物でないこと(都市計画法の規定)
  4. 基本的に用途地域が「第1種低層住居専用地域」「第2種低層住居専用地域」「第1種中高層住居専用地域」(都市計画法の規定)と呼ばれる場所にある建物でないこと
  5. 建築基準法、農地法、消防法などに適合した建物であること
  6. 机、椅子、電話など営業所使用するための什器備品が揃っていること(許可がおりるまでに搬入すれば構いません)

上記要件の中で特に注意すべきポイントや理解しにくい部分を優しく解説していきますので、下記もご覧ください。

 

営業所と車庫の距離

運送業に使用する営業所と車庫間は直線距離で10km以内(地域により20km以内または5km以内)になければなりません。

10kmを超える場合、例えそれが50mでも営業所の要件を満たせないことになります。

 

適切な使用権限があることを証明できることとは?

運送業に使用する営業所は賃貸でも自己所有でも構いませんが、営業所のある建物や建物の一部を申請者が使用できる権利があることを「書類で証明」しないといけません。

申請者が営業所となる建物を使用できる権利があることを証明できれば「適切な使用権限がある」とみなされます。

では、どのような書類があれば適切な使用権原があるとみなされるのか見ていきましょう。

 

2019年改正!建物が賃貸借の場合の証明書類

賃貸借の場合は、契約期間が2年以上の賃貸借契約書を提出できることが条件となります。もし、契約期間が2年未満の場合は、契約書中に契約が自動更新される旨の記載がなければ使用権限があるとみなされませんので注意しましょう。

契約期間が2年未満の場合は、当社シフトアップへ一度ご相談ください。

注意

2019年11月の法改正により、賃貸借の契約期間は2年以上必要となりました。

 

建物が自己所有の場合

建物が申請者名義であることがわかる建物登記簿謄本を提出できることが条件となります。

 

適切な広さがあること

運送業に使用する営業所に広さの規定はありません。したがって4畳半でも6畳一間でも構いません。

ただし、実際に運送業事務を行うのに支障がない広さを確保してください。

 

必要な設備

最低限、事務机と椅子、パソコン(ノートパソコン含む)が必要です。固定電話回線はなくても問題ありません。

規定上、お風呂やトイレの設置は必須ではありません。しかし、店舗事務所やマンション、一軒家以外のプレハブなどを営業所にする場合は電気が通っていることは必須となります。

 

市街化調整区域でも運送業の営業所(事務所)登録できるか

市街化調整区域とは何かというと、簡単に言うと都市計画法という法律で定められた「市街地化を抑制する地域」のことです。

都市計画法は、土地の開発や都市計画に関して定めた法律で、日本の国土を

  1. 市街化調整区域
  2. 市街化区域
  3. 無指定地域

の3つに分けて都市の発展や整備に制限を与えています。この中でも市街化調整区域はほぼ建物を建設することができない地域であるとしています。

ただし、例外的に市街化調整区域内でも事務所を建設できる場所があります。

 

市街化調整区域でも事務所使用が認められる場所とは

市街化調整区域であっても、

  1. 都市計画法が施行された昭和45年11月より前から建物を建設しても良いとされていた「既存宅地」と呼ばれる場所に建築されていた
  2. おおむね50戸以上の建築物が連続して建っている
  3. 建築時の建物の用途が「事務所」として建設されているなどの要件を満たすと事務所として使用することが可能なケースがあります。

1~3すべての条件をクリアすれば運送業の営業所として使用することは可能となります。ただし、既存宅地にある事務所を使用できるか否かは、市町村ごとの条例なども絡むことが多いためしっかり調査しなければいけません。

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用途地域とは何か

用途地域とは都市計画法で定められた市街化区域内に建設できる建物の規制を定めた12種類の区分のことです。

この区分は商業地域、工業地域、住居地域などに分けられ、各々の地域にどのような建物なら建てられるかということが定められています。ある意味、一番扱いの難しい地域とも考えられます。

12種類の区分と事務所が建設できるかどうかの関係は以下のとおりです。

用途地域営業所使用の可否
第1種低層住居専用地域基本に×(例外あり)
第2種低層住居専用地域基本的に×(例外あり)
第1種中高層住居専用地域基本的に×(例外あり)
第2種中高層住居専用地域
第1種住居専用地域2階以下の建物なら〇
第2種住居専用地域
準住居地域
近隣商業地域
商業地域
10準工業地域
11工業地域
12工業専用地域

 

プレハブやスーパーハウスは運送業の営業所として使用できるのか?

都市計画法上の市街化区域、あるいは無指定地域であればプレハブを運送業に使用する営業所とすることは可能です。市街化調整区域の場合はプレハブを営業所使用することはできません。

また、プレハブを営業所にする場合は、基本的には基礎工事を行って建築確認申請をすることになります。建築確認申請は1級建築士などが行い平均的な報酬は30万円ほどです。

 

トレーラーハウスは運送業の営業所として使用できるか?

トレーラーハウスは市街化調整区域であっても、唯一、運送業の営業所として使用することが可能です(一部地域を除きます)。市街化調整区域の車庫に営業所を置くことができるので、ある意味、夢のような話ですね。

トレーラーハウスの購入申込から設置まではおよそ1カ月。価格は300万円~500万円ほど。

運送業の営業所として登録するためには、ナンバーの取得や定期的に車検を受けることなどが要件となります。

 

他社が運送業の営業所登録している場所を共有できるか?

他社がすでに運送会社の営業所として運輸局へ登録している建物でも、下記の2つの条件のいずれかをクリアすれば、別の運送会社が営業所として登録することは可能です。

 

条件1|建物内の別の部屋を使用する場合

他社が運送業の営業所として登録している建物内の空いている部屋を、別の運送会社が営業所として使用することは可能です。

この場合、部屋が壁や扉、ふすまなどで天井まで仕切られていることが必要です。

必然的に建物内には2部屋以上あることも条件となります。

 

条件2|建物内の同じ部屋を2社で共有する場合

各々の営業所・休憩室・睡眠施設をパーティションで明確に区分すれば2社で同じ部屋を共有することは可能です。

この場合は、基本的に高さ120cm以上のパーティションで各営業所を仕切る必要があります。

この場合は、ワンルームマンションなど一部屋でも大丈夫です。ただし、十分な広さの確保はしないといけません。

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休憩施設・睡眠(仮眠)施設の要件とは?設置は必須?

運送業許可申請では、営業所と同様にドライバーさんの「休憩施設の確保は必須」となります。下記で休憩施設の要件を一緒に確認していきましょう。

 

休憩施設と車庫および営業所の距離・使用権原の証明

休憩室と営業所から直線距離で10km以内(地域により20km以内または5km以内)でなければなりません。休憩施設と車庫の距離も同様です。

使用権原を証明する書類として、自己所有の場合は建物登記簿謄本、賃貸の場合は、契約期間2年以上の賃貸借契約書の提出が必要となります。

契約期間が2年以上ない場合は、契約の更新が「自動更新」でなければいけません。

 

適切な広さ・必要な設備や備品

休憩施設の広さに規定はありません。営業所と同様に一般的に考えてドライバーさんがしっかり休憩できる広さの確保が必要です。

また、自宅やマンションの一室や、店舗事務所内に設けても構いません。

設備としては、最低限、机やテーブルがなければなりません。必用に応じて椅子やソファーも揃えてください。

 

休憩施設にベッドは必用か?

休憩室にベッドの設置は必須ではありません。

 

市街化調整区域にある建物内でも運送業の休憩施設にできるか

休憩施設は都市計画法や農地法、建築基準法など関係諸法令に抵触してはいけません。そのため、市街化調整区域にある建物は、基本的に休憩施設にできません。営業所と同様に市街化区域内の適切な用途地域にあることが必要です。

 

プレハブやスーパーハウス、トレーラーハウスは休憩施設にできるか

プレハブやスーパーハウスを休憩施設にすることは可能です。ただし、建築確認と取ることなどが必用となります。

また、営業所と同様の要件を満たせばトレーラーハウスを休憩施設にすることも可能です。

 

休憩施設と営業所は併設していないといけないのか?

営業所と休憩施設は併設の必用はありません。

 

他の運送会社との共有はできるか

休憩施設を他の運送会社と共有することは可能です。同じ部屋を共有する場合は120cm以上のパーティションで区切ってください。建物内の別の部屋を使用する場合、パーティションは不要です。

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睡眠施設(仮眠室)の要件とは?必要なケースとは?

睡眠施設(仮眠室)の設置は必須ではありません。

ただし、睡眠(仮眠)施設は、運行から次の運行までの時間が短かくて、ドライバーさんが仮眠や睡眠と取らないと、十分な休息が取れないような運行計画を予想している場合は設置が必要です。

睡眠施設(仮眠室)の要件は下記のとおりです。一緒に確認していきましょう。

 

市街化調整区域にある建物内でも運送業の睡眠施設(仮眠室)にできるか

睡眠施設(仮眠室)は都市計画法や農地法、建築基準法など関係諸法令に抵触してはいけません。

そのため、市街化調整区域にある建物は、基本的に睡眠・仮眠施設にできません。

営業所や休憩施設と同様に市街化区域内の適切な用途地域にあることが必要です。

 

プレハブやスーパーハウス、トレーラーハウスは睡眠施設(仮眠室)にできるか

プレハブやスーパーハウスを睡眠施設(仮眠室)にすることは可能です

ただし、建築確認と取ることなどが必要になります。

また、営業所と同様の要件を満たせばトレーラーハウスを睡眠・仮眠施設にすることも可能です。

 

適切な設備や備品

ドライバーさんが常時有効に利用できる適切な施設でなければいけません。そのため、布団やベッドなどの備品が必要です。

 

広さの要件

睡眠施設は一人当たり少なくとも2.5㎡以上の広さを確保しなければいけません。営業所や休憩室と違い、一定の広さを確保しないといけないのでご注意ください。

 

睡眠施設(仮眠室)と休憩施設は同じ場所でなければいけないのか?

各々別の場所にあっても構いません。ただし、当社のご依頼者様で営業所・休憩施設と睡眠施設(仮眠室)を別の建物に設置した方は、今のところいません。

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運送業の営業所で本当にあった事例の紹介

弊社シフトアップへ運送業許可取得のご依頼を頂いた株式会社A様は、市街化調整区域の多い愛知県一宮市内で営業所を探していました。

物件探しを始めてほどなく車庫候補地から200mほど離れたビルの1階に、現状空きになっている店舗が見つかったと株式会社Aの社長から連絡が入りました。

弊社はその物件が運送業の営業所として使用できるか調査をしましたが、結果は「営業所使用不可」。

理由は、営業所候補地の物件は市街化調整区域内の建物の一室である。そのため以前の借主が店舗や事務所で使用していたとしても、新たに入居する者が営業所として使用することは認められないから。

一般企業のように営業所の要件がない業種であれば、たとえ市街化調整区域であろうとも黙っていれば店舗や事務所として使用することは可能です。しかし、市街化調整区域に建っている物件である以上は、運送業の営業所として使用することはできません。

店舗使用されていた物件だから、必ず運送業の営業所として使用可能ではないということです。良い物件が見つかったとしても、契約前に必ず営業所使用できるか調査してください。

ちなみに、株式会社A様は別の場所で営業所を確保して無事運送業許可を取得されました。

 

運送業の営業所・休憩室・睡眠施設でよくある質問

運送業の営業所・休憩室・睡眠施設でよくある質問

Q 営業所はアパートの一室でも構いませんか?

はい、構いません。

ただし、基本的に市街化調整区域にある場所は運送業の営業所として使用できません。

さらに、賃貸の場合は大家さんに「住居として使用する旨の承諾」が必要になりますのでご注意ください。

 

Q 休憩所・仮眠施設は営業所内に設けても問題ありませんか?

はい、問題ありません。

ただし、その場合は営業所と休憩所・仮眠施設が明確に区分できるよう仕切りを設けるなどの措置が必要となりますのでご注意ください。

 

Q 休憩室は市街化調整区域にあっても良いと聞きましたが本当ですか?

いいえ、残念ながら基本的には市街化調整区域に休憩室を設けることはできません。営業所と同じ許可要件が適用されます。

 

Q 睡眠施設(仮眠室)は営業所・休憩室と別の場所に設ける必要がありますか?

睡眠施設は休憩室と同じ場所に設けても構いません。

もちろん、違う場所に設けても問題ありません。

 

Q 営業所と車庫が違う都道府県にあっても構いませんか?

はい、構いません。

ただし、直線距離で10km以内(地域により異なります)にあることが前提となります。

まとめ

運送業の営業所(事務所)の要件を解説しました。都市計画法や建築基準法、農地法など関係諸法令に抵触してはいけないなど非常に厳しく定められたルールを守らないと営業所として登録することはできません。

候補地が見つかったら、契約をあせらないで、しっかり要件をクリアしてうるか調査しましょう。

もし、営業所候補地は見つかったが、運送業で使用できるか調べて欲しいという方は、運送業許可専門の行政書士法人シフトアップへお気軽にご相談ください。

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