運送業の起業を失敗しないための重点ポイント

トラック運送業の許可は、建設業や産廃収集運搬業などの許認可に比べ、開業資金の確保などハードルがかなり高い許可です。

いま運送業許可を取得して勝ち残ることができれば、今後さらに許可要件が厳しくなる可能性の高い運送業許可はお宝となることは容易に想像できます。

事実、2019年の貨物自動車運送事業法の改正で、開業に必要な資金の額が、それまでの2倍以上必要となりました。今後も要件が厳しくなることはあっても、緩くなる可能性は99%ありません。

この記事では、トラック運送業で起業して新規参入される方のために、起業に必要な資金、事務所と駐車場、運行管理者・整備管理者の要件など、重点的に押さえるポイントについて解説して参ります。トラック運送業で起業をご検討中の方はぜひ参考にしてください。

 


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トラック運送業起業を考えたらまず準備すべきこと

トラック運送業で起業するには様々なハードルを乗り越える必要があります。とは言え、決して取得できない許可ではありません。慎重な検討を重ねれば取得可能です。

では、まず何から検討していけば良いのか見ていきましょう。

 

運送業起業に必要な資金が確保できているか

当社シフトアップにご依頼頂く方も、まずはここがクリアできるか否かが、運送業で起業できるかの最初の分かれ道となります。

強く運送業起業をご希望される方でも、まずは開業資金の確保ができていないと運送業許可申請には至りません。

 

運送業起業に必要な資金の目安

運送業の起業には、おおよそ1,500万円~2,500万円の開業資金を確保して、銀行などが発行する「残高証明書」を運輸局に提出することが必要となります。

この開業資金は、

  • 事務所・駐車場となる土地を購入するのか賃貸なのか
  • 既に所有しているトラックは何台あるか
  • 起業に際してトラックを何台購入するか
  • 購入するトラックは新車か中古車か

などで変わります。

トラックを購入する費用が少なければ開業資金も少なくなります。また事務所や車庫の賃料などは、地域によって賃料も変わるため、どの場所で起業するかも重要な要素となってきます。

自己資金が少ないという方は、ここであきらめないでください。いま現在の個人または法人の銀行口座に1,500万円ないとしても、まずは当事務所にご相談ください。当事務所は運送業許可専門事務所として豊富な経験を有しております。お客様と一緒にどうすれば資金調達できるかを一緒に検討いたします。

 

運送業に使用する事務所(営業所)と駐車場の確保

開業資金確保の目処がたったら、運送業に使用する事務所と駐車場の確保が2つ目のハードルとなります。なぜなら、運送業許可の要件に合致する事務所と駐車場がなかなか見つからないからです。

したがって、運送業起業を思い立ち、資金がある程度確保できる目途がたったら、事務所と駐車場の物件探しを行いましょう。

気に入った物件があったら、まずは仮押さえし、要件に合致する物件か調査をするのが賢いやり方です。当社シフトアップへのご依頼者様には、要件確認から現地調査、関係自治体への折衝など全て行いますのでご安心ください。

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運送業起業に必要なトラックの確保

運送業許可を取得して運送業で起業するには、最低でも5台の事業用貨物用自動車が必要となります。

多くの方が車両購入の際に新車か中古車かで迷われるため、新車購入と中古車購入のメリット・デメリットを比較しましたので以下をご覧ください。

 

新車と中古車のメリット/デメリット

新車トラック購入の場合

新車トラック購入のメリットは何と言っても故障が少ないことでしょう。たとえ故障があったとしても、メーカー保証期間内であれば費用がかからないお得感があります。さらにドライバーのモチベーション維持にも貢献する要素ともなります。

デメリットはお察しの通り高額であることです。新車トラックの購入価格は大型トラックで1台おおよそ1,500万円ほど。4tトラックでおおよそ800万円ほどです。さらに、トラックディーラーはイチゲンさんお断りなので、新規取引のハードルが高いことなどが挙げられます。

 

中古車購入の場合

中古車購入のメリットは、価格が新車に比べて安いことです。しかし、年式の新しいトラックになると走行距離に関わらず新車購入と価格に大差はありません。

デメリットは中古車の数が極端に少ないため、探すのに苦労することです。また、年式の古い車両は修理代金がかさむことなどもデメリットでしょう。

 

運行管理者・整備管理者・運転者の確保

開業資金も確保できた。トラック購入の準備もできた。こうなれば運送業起業まであと一息です。

残るは運送業許可取得に必要な人員の確保となります。必用な人員とは、

  • 運行管理者と運行管理補助者
  • 整備管理者と整備管理補助者
  • 運転者(ドライバー)

のことです。これらの人員を確保する際に、どのような点に注意する必用があるのか見ていきましょう。

運行管理者と運行管理補助者の確保

運行管理者は、運送業界で1年以上の運行管理に関する実務経験があるか、運行管理者基礎講習を修了している者が、運行管理者試験に合格すれば資格取得できます。

運行管理者の要件は比較的簡単にクリアでき、試験も合格のハードルが低いため容易に確保可能です。

しかし、ここで盲点なのが運行管理補助者の確保です。なぜかと言うと、運行管理補助者を確保していないと運行管理者が出勤していない場合に車両の運行ができないからです。

運送業は必ず運行管理者または補助者による出庫前、帰庫後の点呼が必要となります。点呼を行う事ができるのは運行管理者かその補助者に限られます。これらの者以外が点呼を行うことは違法となります。

運行管理者が従業員の場合、労働基準法の定めで最低でも月4日の休日を与えなければなりません。さらに月40時間以上の残業をさせることはできません。

そのため運行管理者が休みの日や、出勤前・退勤後は点呼を行う者がいないためトラックの運行ができないことになります。

運行管理者不在になることがないよう、必ず運行管理補助者を選任してください。補助者を選任すれば、運行管理者が出勤していない日や、勤務時間外の点呼が可能になり毎日の運行が可能になります。

 

運行管理補助者の要件

運行管理補助者の要件は、毎月各地で行われる運行管理者基礎講習を修了していることです。

この講習は3日間に渡り、最終日の試問に合格すれば修了証がもらえます。試験は決して難しいものではありませんのでご安心ください。

 

整備管理者の確保

整備管理者の確保も運送業起業にとって重要な要素になります。しかしながら運行管理者ほど容易に確保するのが難しく、特に異業種から運送業に参入される企業様は苦労されるところです。

トラックは、現在の業務で使用しているものがある。運行管理者の資格は社長や従業員が取得した。しかし、今まで運送業系の業務を行っていなかったため整備管理者の要件を満たす人員が社内にいない。

こういったご依頼者様がよくいらっしゃいます。しかし、人員要件のクリアまで後一歩です。ここであきらめないでください。

 

整備管理者の要件

整備管理者となるためには、下記2つの要件のうちどちらかをクリアする必用があります。

  1. 自動車の点検・整備に関する実務経験が2年以上ある者が整備管理者選任前研修を修了していること
  2. 自動車技能整備士3級以上の資格を要していること

運行管理者と違い、思い立って試験を受ければなんとかなるものでないため難しいかもしれません。しかし・・・

以下は、実際に弊社シフトアップへご依頼頂いたお客様のお話です。

資金もある、運行管理者資格も取得した、しかし、整備管理者がいないという事業者様がいらっしゃいました。ある日、「川合さん、整備管理者がどうしても見つからない。どうしよう」と相談を受けました。

私は、今いる従業員さんの履歴書を再確認して、要件を満たす人がいないか確認してください。もし、いない場合は有資格者であるシルバー人材を確保しましょうと提案しました。

すると、その4日後に「意外と近くにシルバー人材で有資格者がいた」と電話を頂きました。

 

整備管理者の要件を満たす人が見つからない。そういった事業者様も今一度、周りに整備管理者資格を有している、あるいはトラック運送会社に勤務経験がある人がいないか冷静に見渡してみてください。

上記のお客様のように、身近な知り合いに資格取得者がいるかもしれません。

整備管理補助者に関しては、特に要件はありませんが、万が一、整備管理者さんが辞めた場合にスムーズな引継ぎができるように、整備管理者選任前研修を修了しておくと安心できるでしょう。

 

まとめ

運送業で起業するには、まず資金の確保、事務所・駐車場の確保、トラック購入の準備、人員確保が絶対条件となります。

本気で運送業参入を検討している方は、全ての要件が揃うまで待つよりも、まずは許可取得に向けて走り出すことをおすすめします。

なぜなら、「何年も前から運送業で起業を検討していたが、要件が揃わなくてあきらめていた」という方が、当社シフトアップへご相談頂き、申請に向けて走りだした途端に人員確保や事務所・駐車場が決まり許可取得ができたという方が多いからです。

一見、不思議に思えますが、実のところ、運送業許可を取得すると決心し、これまで以上に真剣に探した結果だと私は考えています。

許可取得を迷っている方は、お気軽に運送業許可専門の「行政書士法人シフトアップ」へご相談ください。お客様と一緒にベストな選択を決めるお手伝いをさせていただきます。

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    • この記事を書いた人

    川合 智

    運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★トラック運送会社に12年勤務後に開業。著書【行政書士のための運送業許可申請のはじめ方】★行政書士向けに運送業許可を教える「くるまスクール」主催者